日本ハムは9日、楽天21回戦(札幌ドーム)で、打てず、守れず、今季3度目の2試合連続完封負けを喫した。

守っては、先発のドリュー・バーヘイゲン投手(30)が機動力にかき回されて、6回7安打4失点で7敗目。打っては18年まで5年連続パ・リーグ奪三振王の楽天則本昂大投手(30)の前に、打線が11三振を喫して3安打シャットアウト。2戦連続で三塁すら踏めなかった。

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打てず、守れずの2連敗に、2戦連続上限いっぱいの観客で埋まったスタジアムは、寂しさに包まれた。

日本ハムは先発のバーヘイゲンが弱点を突かれ、楽天打線の餌食となった。3回の守り。死球の走者を一塁に置いて、1番辰己への初球、きっちりセーフティーバントを決められると、続く小深田にもバントで三塁へ転がされ内野安打に。荒木投手コーチは「狙われている感じがすごくかった」。満塁となったところで、3番島内に先制の2点二塁打を浴びてしまった。

来日1年目の昨季から課題だったフィールディングは、克服できていない。5回2死三塁でも、打ち取った打球に、一塁ベースカバーへ入るのが遅れて(記録は内野安打)3点目を失った。結局、相手の機動力に翻弄(ほんろう)されて、6回を7安打4失点。無念の7敗目を喫した右腕は「悪い流れを作ってしまい悔しく思います」と猛省だ。

前日の試合後に「普通にやっていたら何も起こらない。奇抜にではないんだけど、流れを変える何かを、もっと見いださなければいけないと思った」と悟ったという栗山監督だったが、この日も、楽天先発の則本昂の前に、打線が沈黙した。出塁は、わずか4度。2試合連続で三塁すら踏めない状況では、策を講じるのも難しい。

試合後「いろいろ含めて、しっかりやります」と何度も繰り返した指揮官は「こういう風な展開の試合を、しっかり取れるようにやっていきます」。2カード連続の負け越しに、表情は険しかった。【中島宙恵】