西武辻発彦監督(62)が、勝利への執念をタクトで示し、劇的なサヨナラ勝ちを決めた。

2-2で迎えた9回無死一塁。辻監督は「チームが勝つために今の状態とかいろんなことを考えた時に(犠打で)送って、勝ちたいという気持ちだった。バントの名手の岡田なんで絶対信じた」と8番の山川に岡田を代打で起用した。

勝負手の犠打は失敗したが、1死から川越が右前打でつなぎ、2死一、三塁から岸がサヨナラ打を放った。辻監督は「毎日、一番練習しているのは岡田だからね。それはしょうがない。後の選手がよくカバーしてくれた」と話した。

継投でも、勝利への執念を示した。6四球と制球が乱れた先発の渡辺を3回途中で交代。「これから、渡辺勇太朗は先発ローテーションに入って、投げていかないといけないピッチャーなんでね。もっと引っ張って、点取られようが、投げさせることもできたけど、このお客さんの歓声見たらそういう気持ちにならなかったね。絶対勝たなきゃいけないと思って」と継投を決断し、無失点リレーで勝利をたぐり寄せた。