26歳の捕手、オリックス若月健矢捕手にとって、捕手の大先輩にあたる中嶋監督とのシーズンは、日々刺激の連続だった。

「中継ぎとかクローザーがいない中、9回に1人1殺とかやったじゃないですか。ぼくが(試合の)後ろにマスクをかぶらせてもらって、こうなったら誰がマウンドへ行くとか前もって言ってもらえるんですけど、そこまで考えておられるんだなと。こうなってこうなるとか、先まで考えておられる」。先を見通し、手を打つ姿から学ぶことは多かった。

山本と組んでの先発マスクのときは球種の偏り、変化球の制球の悪さを指摘され、ぼそっとした口調で「もっと普通にいけ」「もっと考えていけ」と言われた。試合に向き合う指揮官の迫力を感じた。一方で出番が減ったときは、軽口でいじられる。見てくれているな、と感じ「気持ちを切らさずにやっていける」。監督の厳しさと気遣いに引っ張られ、自分の成長につなげた1年だった。

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