阪神青柳晃洋投手(27)が29日、プロ初タイトルとなる最多勝を確定させた。この日、広島九里に13勝で並ばれたが、九里はこの日がシーズン最終登板となったため。最高勝率と2冠が決まり、青柳は感慨深い喜びを言葉にした。

「最多勝をとれることは素直にうれしい。目標としていた数字を達成できたことはよかったですが、やはりチームが優勝できなかったことは悔しかったです」

今季公式戦最終戦の26日中日戦に先発したが、必勝を期すため、2回1失点で降板した。チームはV逸で、やるせなさが募った。この日は甲子園で練習を再開。キャッチボールなどで汗を流した。「負けられない試合が続くので、リーグ優勝はできませんでしたが日本一に向けて、しっかり頑張ります」。6日開幕のCSファーストステージ巨人戦に先発するとみられる。

この日は故郷の神奈川・横浜市から横浜市スポーツ栄誉賞を贈られた。東京五輪の日本代表として、金メダルを獲得したことがたたえられた。「生まれ育った横浜市からこういった賞をいただいて大変栄誉。この賞の名に恥じぬよう、これからも一生懸命、頑張っていきます」などとコメントした。公言してきた13勝で最多勝を果たし、次の大勝負に備える。