早速プロの洗礼…? オリックスのドラフト1位椋木蓮投手(21=東北福祉大)がドタバタの入寮となった。

この日、大阪・舞洲の球団寮に向かうため、新大阪駅で新幹線から降車し、タクシーに乗車した。「住所、郵便番号をちゃんと言ってお願いしたのですが…」。しかし待てど暮らせど目的地に着かない。「30分ぐらいで着くのが1時間10分ぐらい…。どこに行ってるのか分かんなかったです」。運転手が道を間違える事件に遭遇。土地勘のない椋木は見守るしかなかった。

ハプニングに見舞われたが、何とか寮に到着。昨年9月に亡くなった祖母の形見である指輪をネックレスにして持参した。「ドラフト1カ月前ぐらいに亡くなって、秋のリーグ戦でもつけていた。それをそのまま持ってきました。(学生時代は)帰省するのも年に1回。ずっと『プロになってね』と言ってくれていた」と地元山口で過ごした亡き祖母との思い出を胸に抱く。

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