さあ、4番バトル再開だ。阪神佐藤輝明内野手(22)が、今季初の甲子園での試合に臨む。3月初戦となる4日の楽天戦(甲子園)に4番で先発する見込みで、狙うは2年連続チーム甲子園1号。楽天の主力投手陣を相手に腕試しには絶好の機会で、大山との白熱の4番争い第2章が幕を開ける。

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佐藤輝はワクワクしていた。昨年11月7日のCSファーストステージ巨人戦以来、117日ぶりの甲子園での試合を翌日に控え、「すごい楽しみです」と胸を躍らせた。2月8日の対外試合初戦、同26日のオープン戦初戦に続き、3月初戦も4番で起用される見込み。ド派手な22年甲子園初陣に期待がかかる。

開幕まで残り13試合。自身の調整はもちろん、大山との4番争いでも1試合も無駄にできない日々が続く。その中でも背番号8は「今やってることをしっかり継続してやっていきたい」と冷静だ。2月の実戦は全9試合に出場し打率4割5分2厘、2本塁打。キャンプ終了時には矢野監督も「テルの方が結果が出ている現状」と1歩リードを認めるほどの好調ぶり。「いい状態だとは思います」と佐藤輝自身も自信を深めている。

ルーキーイヤーの昨季は、3月10日の広島とのオープン戦で初の甲子園弾となる2ラン。これが21年チーム甲子園初本塁打となった。佐藤輝もそこからさらに波に乗り、6本塁打でオープン戦本塁打王。勢いそのままシーズンでの活躍につなげた。「ファンの皆さん(のため)に打てたら、早く打てたらいいなって思います」。上限2万人の制限があるものの有観客で開催される3連戦で、2年連続チーム一番乗りでの甲子園アーチを約束した。

楽天の先発は則本、岸、滝中と続く予定で、腕試しには格好の相手となる。「いい球が見られると思うので、いい機会だと思います」と楽しみにし、「いいピッチャーなので打てるボールは少ない。そこを一発で仕留められるように」とテーマを設定した。この日のフリー打撃では50スイングで柵越えなしも、低いライナーを中心に鋭い当たりを連発。外野守備も入念にチェック済みで、いきなり聖地の虎党を驚かせる準備は整った。【中野椋】

 

◆昨季の佐藤輝明の甲子園初アーチ(21年3月10日) 甲子園での広島とのオープン戦、3-3で同点の5回に3点を勝ち越し、なお2死二塁。ルーキー佐藤輝が広島スコットのツーシームをたたき、左中間スタンドに運ぶオープン戦2号2ラン。これはチームの21年甲子園初アーチでもあった。3安打2打点と大暴れの佐藤輝は「阪神ファンの皆さんの前で打った1本、特別なものになるんじゃないですか」と、“佐(3)藤(10)の日”の1発を振り返った。