阪神の新外国人アーロン・ウィルカーソン投手(32=ドジャース3A)が、虎助っ人史上初となる甲子園の巨人戦で来日初登板先発勝利を挙げた。今季甲子園最多となる4万354人の観衆の前で6回3安打1失点。チームの今季初連勝&初カード勝ち越しを導いた。

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「初登板ということでワクワクしながらマウンドに上がったよ。初回は少し硬くなってしまったけど、自分ができる事をしようという気持ちで、何とか修正しながら先発としての仕事を果たすことができてよかったね」

2回から4イニング連続で無安打投球。6回1死一、三塁では4番岡本和に左前適時打を浴びたが、丸、中島と後続を仕留めた。140キロ台中盤の速球にスライダー、チェンジアップを織り交ぜ的を絞らせず、120キロ台のカーブも効果的だった。前回、12日の中日との2軍戦で1イニングに登板してから中3日。きっちりと状態を上げ、先発の役割を全うした。

打席でも光った。3回2死一塁の第1打席。初球はファウルとなったが、2球目145キロを投手前へ転がし、初犠打を決めた。2死二塁と得点圏に走者を進めた直後、1番中野の内野安打が遊撃坂本の悪送球を誘い、その間に1点を先制。自らを助けて波に乗った。

阪神の新外国人投手が来日初登板初先発で初勝利を挙げたのは、昨年のアルカンタラまで過去9人。このうち巨人戦で勝ったのは64年バーンサイド、02年ムーアとアルカンタラ。3人はいずれも敵地(後楽園か東京ドーム)だった。