5月の第2日曜日は「母の日」。楽天早川隆久投手(23)が、母の日前日に3勝目を挙げ、活躍する姿で恩返しした。

前回登板の4月30日ソフトバンク戦では、先頭打者本塁打を浴びるなど1回に2失点。反省を生かして初回から飛ばし、チームを球団記録更新の9連勝に導いた。「母の日」に合わせ、12球団のプロ野球選手たちが、母へ感謝のメッセージを寄せた。

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早川は“やんちゃ”に腕を振った。「ラインが出にくかったので、そういう面では力で押していく形になりました」。打者に直球を意識させながら、要所ではカーブやチェンジアップを有効活用。6回6安打1失点で試合をまとめた。「(母・優子さんに)ウイニングボールを渡そうと思ったんですけど、手元にないので探したい」と笑顔を見せた。

厳しい言葉があったから、いまがある。幼少期、プロ野球選手には憧れたが、ゲームで遊ぶこともあった。そんな自分に母は言った。「本当になりたいんだったら、ランニングするなり、素振りするなり、シャドーピッチングするなり、自分で工夫しないとプロにはなれないんだよ」。背中を押されて練習に励むようになり、少しずつ野球がうまくなっていった。早川は「努力の大切さを教えてもらったからこそ、ここまでやってこられたのかなと思う」と感謝した。

夢をかなえた今では、常に体のことを気にかけてくれる。「移動の際は『気をつけて移動するんだよ』とか」と照れくさそうに笑う。日ごろのお礼に母の大好きな花を贈ったが、一番の恩返しは活躍する姿を見せること。「どうしても人間、年を取ってしまう。自分の体を一番に気をつけて、本当に健康第一で過ごしてもらえれば」。まだまだ続くプロ野球生活。マウンドでの躍動を、いつまでも元気で見守ってくれることを願った。【湯本勝大】

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