巨人が首位奪還目前から3位に転落した。1点リードの9回、定石通りに新守護神・大勢を送り込んだが、15試合目でまさかのリリーフ失敗。1死一、二塁から、山崎に155キロ直球を左翼後方へはじき返された。立岡が懸命にグラブを伸ばしたがはじかれ、逆転の2点適時二塁打。勝てば首位に再浮上できたが、首位攻防戦でヤクルトに3タテを食らって3位後退。

原辰徳監督は「ちょっと勢いがありましたね。ヤクルトがね。今回、こういう結果になったというところでね」と、現実を冷静に受け止めた。

打つべき手は打った。先発高橋が1失点ながら不安定とみるや、同点の5回2死二塁で継投策に転じた。3投手でリードを守ったまま、ここまで14試合で1勝12セーブの大勢までつないだ。盤石と思われた継投策でも悪い流れは止められず、連敗は4に伸びた。

主力の故障離脱もあり、3カード連続で負け越し。新守護神に初黒星までついたが、原監督は「いろんな意味で勉強よ。次につなげることが非常に大事」と言えば、桑田投手チーフコーチも「非常に大きく痛い1敗ですけど大勢のこれからのプロ野球生活には大きな収穫のある1敗だったと思う。この1敗を何勝にも変えてくれると思いますので、そこに期待したい」と前を向いた。まだ38試合。苦闘の日々は、勝負どころへの糧にする。【浜本卓也】

▽巨人高橋(同点の5回2死二塁、ヤクルト山田を迎えて降板。4回2/3を4安打3四球1失点) 先発の役割を果たすことができずに悔しい。自分を見つめなおして、しっかりした投球ができるように準備したい。

○…新外国人ウォーカーがピンクの“ズッキュン砲”を決めた。同点の6回無死一塁、149キロ内角直球をしばき、左翼席に飛び込む7号2ラン。ベンチで定番のハートポーズを決めて大喜びした。毎週日曜日にピンクのヘアバンドを着用するウォーカーは「追い込まれていたので何とかコンタクトしようと。今日という日に打つことができてうれしいよ。感謝を込めて、母の日おめでとう」と母国の母親に快音を届けた。

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