富士大が青森大を7回コールドの11-2で下し、9連勝で4季連続優勝を決めた。青森大と並んでいた1部リーグ優勝回数を「37」に伸ばし、単独トップに浮上。プロ注目の最速150キロ右腕、金村尚真投手(4年=岡山学芸館)は7回2失点、無四球、15奪三振でリーグ21勝目を挙げた。0-1の2回に日下部由伸内野手(3年=羽黒)が逆転3ラン。4点リードの4回には須田優真内野手(4年=聖光学院)がダメ押しの満塁弾を放った。北東北代表で6月6日開幕の全日本大学選手権に出場する。

金村が優勝投手になった。7回2死満塁、カウント2-2からの9球目。カットボールで空振り三振を奪い、両手を突き上げた。さらに右手でガッツポーズ。マウンドには金村を中心に歓喜の輪ができた。初回、先頭への初球をソロ本塁打とされたが「ここから上げていこう」と気持ちを切り替え、相手打線を封じた。

「4年生というのもあって、1年生の頃から投げてきましたけど、これまでにない重圧というか、勝たなければならないプレッシャーの中やってきて、自分の結果よりもチームが勝てたのがうれしかったです」

金村のように昨年から絶対的レギュラーだった選手はほとんどいない。安田慎太郎監督は「実力がなく、経験がないというゼロからのスタートでした」。その上で「来年の春は今の実力だと7勝3敗、6勝4敗で2位か3位。このまま行ったら確実に負ける」と選手たちを鼓舞。今冬は例年の倍は練習したという。

全国舞台で圧倒する。プロ志望の金村は「1位で行きたい思いはあります」。昨年の全日本大学選手権は国学院大に2-4で競り負けて2回戦で敗退。「それ以上は行かないと去年の借りを返せませんし、プロを志望する以上は全国で結果を残さないと評価されない。チームを勝たせるピッチングがしたいです」と快投を誓った。【山田愛斗】