<日本生命セ・パ交流戦:西武3-6広島>◇10日◇ベルーナドーム

618日ぶり白星-。広島野村祐輔投手(32)が「日本生命セ・パ交流戦」西武戦(ベルーナドーム)で今季初先発。6回途中を3失点(自責2)で20年9月30日巨人戦以来の勝ち投手となった。21年は8試合に先発も0勝4敗と、プロ10年目で初めてシーズン未勝利に終わったが、復活を期して臨んだ今季、2年ぶりの白星をつかんだ。打線もチーム16戦ぶり本塁打など、2本塁打で6得点。右腕の久々勝利をアシストし、勝率5割に復帰した。

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広島野村は2軍でも若手投手陣の手本だった。2軍開幕時は中継ぎも務めたが、3戦目からローテーションの一角として、登板を重ねていた。今季は先発6試合、中継ぎ2試合で1勝1セーブ。防御率1・42と好成績を誇っていた。

そんな11年目右腕の背中を高卒3年目の玉村や高卒2年目の小林が見つめていた。「見ていると感じることもあった」と、技を盗もうと凝視した。

小林は「調子に合わせた調整方法をしている」とわずかに変化を加えるルーティンに着目。「その日の状態に合わせて、リリースポイントを微修正したり、(調整時のブルペン入りの)球数を変えたり。少しでも合うものがあればと思って、自分にも取り入れている」。日本記録となっている初登板からの連続先発登板はこの試合で「194」となった。タフな記録の裏に緻密な調整があることを若手は学んでいる。【広島担当 前山慎治】