<日本ハム4-1中日>◇06年10月26日◇札幌ドーム

日本ハムが44年ぶり日本一に輝いた。北海道移転後3年目で初の頂点に立った。第1戦を落としてから3連勝で王手をかけ迎えた第5戦。札幌ドームは4万2030人が詰めかける超満員となった。先発は黒星を喫した第1戦でも登板したダルビッシュ。4回に先制を許すも、味方が5回にスクイズで同点に追いつき、6回セギノールの2点本塁打で勝ち越した。

引退を表明していた新庄にとっては、プロ野球選手人生最後の日となった。8回の最終打席には、泣きながら立った。涙で前が見えないが、思い切り振って3球三振。9回2死、左翼の森本がウイニングボールをキャッチして優勝が決まると、涙をあふれさせ、かわいがっていた後輩を力いっぱい抱き締めた。

最初に胴上げされたのはヒルマン監督ではなく、新庄。両人さし指を突き上げ、3回宙を舞った。「ホントに、このマンガみたいなストーリー。出来過ぎでしょ」。「新庄劇場」最高のフィナーレだった。