DeNAが巨人に守り勝ち、2分けを挟み3連勝で4位に浮上した。絶体絶命のピンチを救ったのは、中堅・桑原将志外野手のスーパープレーだった。

同点の8回2死満塁、巨人吉川のライナーを「迷いはなかった」とダイビングキャッチ。「何とか助けられるようにと。ゼロで切り抜けられたのでよかった」と力を込めた。

準備と判断、覚悟が詰まった「オンリーワン」の守備だった。やや左中間寄り、前めの位置から打った瞬間に反応。「後ろにそらしたらどうしようとかは考えてなかった。とにかくアウトを取るしかないと」と飛び込んだ。三浦監督からは「クワだからできるプレー。いちかばちかで打球を見ながら、桑原らしい最高のプレー」と称賛された。

攻撃でも、アグレッシブに攻めた。3回1死一、三塁、菅野に追い込まれながらも先制の適時打をマーク。続く佐野の初球に二盗を成功させた。そして同点の延長10回無死二塁では、犠打を決めて佐野の決勝犠飛をお膳立て。畳み掛けるように代打大和の犠飛、伊藤光の2点適時二塁打で4点を勝ち越し試合を決めた。

今週5試合で3度目の延長戦を制した。試合後の三浦監督の言葉が死闘を物語った。「いっぱいありすぎて…」と言った後、森の9回の守備、平田の粘投など選手名を次々と挙げ、たたえた。決勝犠飛を放った佐野は「僕が今、ヒーローインタビューを受けてますけど、全員がヒーローです!」。5月27日以来の借金4に戻し、反撃態勢が整い始めた。【久保賢吾】

▽DeNA牧(6回に巨人菅野から適時二塁打) ここ最近、チャンスの場面で結果が出ていなかったので打てて良かったです。

▽DeNA佐野(延長10回無死一、三塁から決勝の犠飛) ここ数試合、投手の方が本当にすごい頑張ってくれていたので、何とか勝ち越せるようにと打席に立った。