ロッテ佐々木朗希投手(20)が、オリックス打線に奇襲を仕掛けられた。

試合開始直後、1番福田が初球をバント。流れるようにマウンドを駆け降り、一塁に下からトスした。すると、2番中川圭も初球バント。今度はサイドスローで、一塁に強く送球。わずか2球、わずか45秒で2つのアウトを奪った。

今季3失策。屈指の投球能力を誇りながら、フィールディングに不安を残す佐々木朗を、この日からベンチに復帰したオリックス中嶋監督が揺さぶりに来た。3回まで投じた36球のうち11球がバントの構え。しかし木村投手コーチは「ああいう練習はいつもしているので、本人としては何も気にしていないと思います」と事もなげに話した。

4番頓宮が自分の間でゆっくり打席に入ってきた5回、試合が動く。ベースぎりぎりに立つ頓宮に、佐々木朗は死球を与える。初の走者。続く宗が初球を右前打。これが痛かった。1死一、三塁。伏見の遊ゴロの間に1点を奪われた。チームは4連勝中。「できるだけ長いイニングを投げられるように」との思いで、9回もマウンドに向かう。場内から大きな拍手。しかし、このところ好調だった打線が最後まで沈黙した。9回裏は佐々木朗もベンチで声援を送ったが、届かなかった。

これで借金は2。残り24試合となり、まだ5位にいる。1敗が命取りとなる中で、佐々木朗がまさかの“4安打完投負け”になってしまったのは痛い。

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