ソフトバンク東浜巨投手(32)が、自身10度目の登板でCS初勝利を挙げた。先発としては20年ファイナルS以来2年ぶり5度目で、5回を1失点。チームをファーストS突破へ導き「あんまり勝ってるイメージも抑えているイメージもなかった。ここで勝ちが付いたので、次にいい形で入れると思います」と笑顔を見せた。

初回から飛ばした。1死から平沼を見逃し三振。森を空振り三振。2回先頭の山川も見逃し三振で、3者連続。「西武戦にシーズンでも多く投げている。配球やぼくの特徴を見直したときに、どうしても『シンカー』を待たれているところがあった」。シーズン中の決め球「シンカー」を序盤はほとんど使わず、イメージを逆手に取った直球勝負で押していった。

5回は1死からの連打で1点を失ったが、2死三塁のピンチで平沼を打ち取って追加点を与えずに投げきった。「個人的には恥ずかしい降板だとは思っているんですけど、チームが勝つことを大前提に考えて。最少失点でいけるように、腕を振っていきました」。球数は86球。納得のいく内容ではなかったが、力を出し切ってピンチを断った。

今季は千賀に次ぐ10勝を挙げ、先発陣を支えた。ポストシーズンでも中心の1人。次回はオリックスとのファイナルSに向かう。「(登板が)回ってくるものだと思って、しっかり調整していきたい」と先を見据えた。【山本大地】

▼ソフトバンクが2連勝で1Sを突破。1S突破は06、12、16、18、19年に次いで6度目で、通算6度はロッテに並ぶ最多タイ。新人監督の1S突破は19年矢野監督(阪神)以来6人目で、無傷で突破は10年西村監督(ロッテ)に次いで2人目だ。また、プレーオフ、CSは19年1S<2>戦から10連勝で、日本シリーズを含むポストシーズンは18連勝。それぞれ自身が持つ連勝記録を更新した。

○…藤井が涙のサヨナラ被弾から、再スタートを切った。6点リードの8回に登板し、1回を1安打無失点。「自分の投球をすることだけを心がけました。反省するべきところもあるので、修正して次の試合に臨みたい」。優勝マジック1で迎えた、1日西武戦では山川にサヨナラ2ランを食らっていた。それ以来の登板で好投。藤本監督も「藤井は球自体は全然、問題ない。引きずることもない」と話した。

▽大関(6回に2番手で登板し、1回1/3を無失点)「勝っている状況での中継ぎ登板という経験があまりなかったので、緊張しましたが、持ち味を出すことができたと思います。大事な試合でチームの力になることができたし、チームが勝てたことが何よりうれしいです」

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