岡田阪神は無駄な進塁を許さない。走者を置いたケースノックを行った11日、岡田彰布監督(64)が自ら、10分近くナインに熱弁した。

内容は「無駄な進塁を許すな」という点。

例えば2死二塁で中前打を打たれた場合。一般的に二遊間は打球を捕りにいくため、中堅から本塁送球へのカットマンは一塁手が務める。この際明らかに、本塁がセーフのタイミングになるにもかかわらず、カットマンが送球を見送り、送球が本塁に送られ、打者走者が二塁へ進むシーンがあった。

岡田監督はその場で一塁手の小野寺暖外野手(24)に「自分でランナー(の位置とタイミング)見えるやん」と声を上げた。三塁を回った走者のタイミングと、送球の状況を判断して、場面によってはカットするように促した。

その後、練習終了後にはナインをマウンド近くに集め、監督自ら約10分間指導。「ランナーの動きはカットマンが見える。カットマンは自分で判断できるやろ。1アウト一、二塁で止められたのが、1アウト一、三塁になる。ゲーム(試合)では『ノー』とか『カット』とか(捕手が伝えるのは)難しい。無駄な進塁をさせへんために。そこは本能的な判断で、カットせんとあかん」

指揮官の熱い指導が繰り広げられた。