高知・安芸キャンプで投手陣を指導している阪神安藤優也1軍投手コーチ（44）が日刊スポーツのインタビューに応じた。05年には先発としてリーグ制覇に貢献。岡田彰布監督（64）と目指す「アレ」への決意を語った一問一答は以下の通り。
－リリーフ陣の起用で気をつけることは
「そのへんも選手によるでしょうしね。どれぐらい連投がきくかとか、体力があるかとかももちろんあるし。そこは臨機応変にというか。そこは監督と相談しながら、3連投で止めるところは止めるかもしれないし。4連投とかいかせる可能性もシーズン終盤になったらいってもらう可能性もあるかもしれないし。それはこれからですね」
－監督が求める規定投球回、2桁勝利する投手を3人作るために重要なこと
「僕の中で計算できる選手が今いる。その子たちが自分の力をしっかり出してくれれば間違いなく2桁勝ってくれるなと思う。期待通り春からローテーションを守ってくれればと思います」
－西純、才木らが1軍で活躍。1軍に定着するためにはどうするべきかなど話していたことは
「相当いろんなこと話したからね。これって言うのは分からないけど、アドバイスとかいろいろなことは話したよ。もうファームで5年はやってきたからね。その中でこれを言ったからどうっていうのはないけど、本当にいろいろコミュニケーションは取ってきたつもりです」
－ずっと見てきた選手が1軍で結果を出したのを見てどう感じた
「今年（西）純矢とか才木が後半から1軍で活躍してくれて。まあでも、もともとポテンシャルの高い子たちだったので、しっかり自分の力をつけてきた証拠だと思う。才木はケガ上がりというところでしたけど、純矢は春季キャンプでちょっと悩んでいたりしたので、やっぱり今年の後半の活躍はうれしくなりましたね」
－1軍に上がって定着できる選手に共通する部分
「自分の芯がある、考えを持っている選手。それが合っているかどうかは分からないけど、自分がこれと決めたことは自分でそれをずっとやり続ける能力はあるよね。それを見ていて、まずそれを否定しない。純矢が今年の春キャンプに取り組んでいたショートアームもそうだけど、そこはアイツなりの考えがあってやっていることだから。まずはそれをやらしてみたというのがあるので。自分の考えを尊重というか。純矢は純矢でいろいろ考えながらやっていたから、それを考えられる力があることで一歩先に行くかな。才木も独特な練習方法とかあるし、これって決めたらずっとそれをやっている。芯があるよね。そういう選手がやっぱり1軍に行くんじゃないかな。そこで間違っているなと気づけたら、そこからまた違う方向に自分で突き進むことができる」
－YoutubeやSNSなどで知識を得られるようになったからこそ、混乱してしまう選手もいるか
「俺もどっちかと言ったらいろんな練習方法をやっていたので、確かにいろんなこと試したい気持ちはよく分かるんだけど。そこは多分センスだと思うけど、これは自分にとって良いもの悪いものというのを捨てたり拾ったりというのはセンスというか。それで、コレって決めて1本に道を辛抱強くやっていくのは必要かなと思うけど。そこは何を取り入れるかというのはセンスというか」
－トラックマンのデータは指導する際に重要視しているのか
「結構見てるね。良い時の状態に比べたらどうなのというところで見ているから。ここの数値が高いからどうとか、エクステンションが長いからどうじゃなくて、良い時の状態に比べて今はこれが短くなっているとかで活用できる。回転数がどうこうとか、そういうのは特にこだわってはないね」
◆安藤優也（あんどう・ゆうや）1977年（昭52）12月27日生まれ、大分県出身。大分雄城台高－法大－トヨタ自動車を経て、01年ドラフト自由枠で阪神入り。2年目の03年には中継ぎで優勝に貢献。04年アテネ五輪出場。05年は先発で11勝を挙げ、勝率6割8分8厘（11勝5敗）はセ・リーグ最高（当時は表彰なし）。17年限りで引退し、18年からは阪神でコーチを務める。通算登板数486試合は、小山正明と並び球団7位。77勝66敗、11セーブ、76ホールド、防御率3.56。現役時代は184センチ、99キロ。右投げ右打ち。
