オリックスが記録的な完敗で、パ・リーグ首位から滑り落ちた。延長10回2死無走者から4番手本田が梶谷、秋広に連打され、岡本和を歩かせ満塁に。代打の丸を2球で2ストライクと追い込みながら、4球目のスライダーを中堅バックスクリーンに運ばれた。今季チーム初の満塁被弾。さらにウォーカーにも2ランを浴び、一挙6点を失った。

手に汗握る投手戦が、終わってみれば大敗となった。オリックスの延長戦での6失点は、2リーグ制後では1990年(平2)4月28日近鉄戦(10回6失点)以来の球団ワーストタイ記録。中嶋監督も「ね。4球で2アウト取って、なかなか見ない光景ですけどね、それも」と首をかしげた。

梶谷も秋広も丸も、2ストライクと追い込み、投手有利のカウントから打たれた。ウォーカーの2ランも、2ストライクからの3球目を捉えられた。「うーん。まあ、打たれたからね、そうやって思うだけで。追い込んでからの意識、低いわけじゃないですけどね」と監督も天を仰いだ。

今季初の中5日で先発した山岡が、7回3安打無失点と好投。「ピンチの場面もありましたが、しっかり打者と勝負できていたところはよかったと思います」としのいだ。阿部も、9回に登板した山崎颯も、走者を背負いながらも粘り、ゼロのバトンをつないだ。だが力投する投手陣を、打線が援護できず。2試合連続完封負けで、5カード連続勝ち越しはならなかった。指揮官は「先頭が出て、いろんなことしてというのがなかなかできていないので。そこは全員でやっていくしかない」と9日DeNA戦への切り替えを強調した。【堀まどか】