「黒い金曜日」のジンクスに、巨人がまたも泣かされた。先発横川凱投手(23)が2回、ソフトバンク甲斐に先制3ランを被弾するなど、5回途中3失点で降板。打線も岡本和真内野手(26)の14号ソロのみの1点にとどまり、連勝が「2」で止まった。これで今季の金曜日成績は4連敗で、通算でも1勝9敗。ビジターでは5戦全黒星となった。

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巨人が“ブラックフライデー”でまたも、“ブラック”な立ち上がりとなった。先発横川が捉えられた。2回、安打と四球で2死一、二塁となったところでソフトバンク甲斐を迎えた。2球目、135キロフォークをすくい上げられ、左中間テラス席への3ランを被弾。試合前時点で1勝8敗と苦しむ金曜日に先制点を献上した。

3回にも2四球でピンチを招き、リズムに乗れない。5回2死から近藤にストレートの四球を与えて降板。4回2/3を4安打3失点4四球で柳田を迎えたところで大江にマウンドを譲った。阿波野投手チーフコーチは3回終了時点で「制球に苦しんでいるね。5月は良かったが、6月は本来の投球が出来ていないので、何とか粘り強く投げていってほしい」と話していたが、この日も白星ならず。4試合負けなしの5月とは打って変わって、6月は2試合で8失点となった。

重たいムードを4番岡本和の一振りで活気づけた。4回2死、好投を続けていた和田の甘く入ったチェンジアップを見逃さなかった。打球速度161キロで、左翼席まで運ぶ飛距離は115メートルの14号ソロ。4試合ぶりの1発で、両リーグ単独トップをひた走る。「打ったのはチェンジアップです。うまく打つことができて良かったです」と反撃ののろしを上げた。

“終盤の巨人”で2連勝を収めた勢いのまま、福岡に乗り込んできた。7日オリックス戦(京セラドーム大阪)では8回に5点、9回に2点を挙げて10-0と大勝。8日の同戦でも両軍無得点の延長10回、2死走者なしから一挙6得点を挙げた。一打逆転も射程圏内に捉えながら、試合終盤に突入した。【小早川宗一郎】

▽巨人横川(5回途中4安打3失点4四球で4勝目ならず)「全体的に細かなコントロールがいまひとつで、修正できなかったことが反省です。中継ぎの方々に申し訳ないです」

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