再び、自力V消滅…。2連勝中のソフトバンクが楽天に敗れ、本拠地6連戦で黒星スタート。首位オリックスが勝ったため、2日以来6日ぶりに自力優勝の可能性が消滅した。試合後、藤本博史監督(59)は「連敗したわけじゃないんやから。明日、明後日勝ちましょう」と懸命に前を向いた。

近藤の放った起死回生のアーチも、空砲に終わった。3点ビハインドの6回1死一、三塁。楽天早川が投じた真ん中145キロ直球を華麗なスイングで捉えた。高々と舞い上がった打球は左翼ホームランテラス席へ飛び込んだ。5回まで散発2安打で、二塁すら踏めなかった相手左腕からの同点弾。自身2試合ぶりとなるチームトップの16号3ランで「自分のバッティングをすることを心がけて打席に入りました。苦しい展開が続いていた中で追いつく1本となって良かったです」と意地を見せた。

頼れる4番の一撃で反撃ムードも高まった。だが、救援陣が踏ん張れない。直後の7回、2番手田浦が2連続四死球を与えるなど、1死満塁のピンチを背負う。藤本監督は交代を告げ、又吉を送り込んだが、併殺崩れの間に1失点。1点差の9回には4四死球から自滅する形で、計5失点。ベンチで、指揮官の顔色も曇るばかりだった。「こっちは信頼して出しているんでね。いい時もあれば、悪い時もある」とかばうも「先頭バッターへの四球はないけどね」と残念がった。

首位追走どころか、Bクラス転落の危機が迫る。首位オリックスとは9・5ゲーム差と広がり、最大13ゲーム差をつけていた4位楽天とは2・5差に。7月は屈辱的な12連敗を喫し、8月に反攻を期したはずだった。藤本ホークスが、上昇気流に乗れない。【佐藤究】

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