宮城で生まれ育った若鷲が「スター」への階段を駆け上がる。楽天ドラフト7位の日本ウェルネス宮城・大内誠弥投手(17)が8日、宮城・東松島市内の同校で指名あいさつを受けた。10年前の楽天日本一から勇気をもらい、地元でたくましく成長した191センチ右腕は、将来性を高く評価してくれた球団での活躍を誓い、さらなる進化を遂げていく。

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ドラフト7位右腕は、同期に負けない活躍を心に期していた。ドラフト会議では高校生2投手が上位指名。大内は「今は7位という結果で負けているが、何年後には絶対追い越して(周囲が)『ドラフト7位で大内が取れて良かったな』と思えるように頑張りたい」。県内では中学時代から対戦経験がある、仙台育英・山田脩也内野手(18)が阪神から3位指名。先にプロ入りが決まり、「刺激になった」と今後の発奮材料にしていく。

日本最高峰で大輪の花を咲かせる。担当の益田大介スカウトは「(191センチの)体と器用にボールを操れる。体ができたらどこまで伸びるのか」と評価。持ち味の角度を生かした投球を高めるべく今は、体重78キロから80キロ台後半を目指して、間食を増やしている。球速は150キロ後半を掲げ、「体を作って、すぐにでも1軍に上がって投げられるように努力したい」と力を込めた。

小1から野球を始め、小2の13年に楽天が日本一。野球への思いがますます強くなり、プロ野球選手が夢となった。今年9月には楽天モバイルパークでオリックス戦を友人と現地観戦。東日本大震災を経験し、被害も大きかった東松島市出身の大内は「地元に恩返しをして、地元の子どもたちに勇気を与えられる選手になりたい」。穏やかな心を持つ端正な顔立ちの17歳は、成績が求められる厳しい大海原へ乗り出すために、入念に準備を重ねていく。【相沢孔志】

 

◆大内誠弥(おおうち・せいや)2006年(平18)3月9日生まれ、宮城県東松島市出身。赤井南小1年から大曲ドリームズで野球を始める。矢本二中では東松島シニアでプレー。日本ウェルネス宮城では1年夏からベンチ入り。191センチ、78キロ。右投げ右打ち。50メートル走6秒7。遠投110メートル。目標の選手は佐々木朗希。

 

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