日体大（関東5連盟第2）は中部学院大（北陸・東海3連盟）に快勝し2回戦進出を決めた。

2回、1死二塁。中島優仁内野手（4年＝佐賀商）はスライダーを捉えると、打球はライトスタンドへ吸い込まれた。今大会1号となる先制の右越え2ラン本塁打で、試合の流れを引き寄せた。5回には4本の安打に犠打を絡め4点を挙げリードを広げた。

強い気持ちが中島を後押しした。関東大学選手権では調子が上がらず結果を残せなかった。古城隆利監督（54）は「ちょっと弱気なところが出ている。自分で決めてやる、くらいの強い気持ちでしっかりボールを強くたたきに行け」とアドバイス。最後の大会だからやるしかないー。中島の気持ちが決まった。

今大会、最初の打席。「強気でいく」と、ファーストストライクを捉え結果につなげた。大学2年春のリーグ戦以来の本塁打。「ホームランの感覚が久しぶりで」。ダイヤモンドを走りながら、自然と笑みがこぼれた。「それくらいうれしかったんです」と、振り返り、再び笑みがこぼれた。

環太平洋大の弟、秀仁外野手（1年＝佐賀商）もベンチ入り。試合終了直後には「やったなー！」と携帯にメッセージが届いた。公式戦ではまだ対戦したことがないが、今大会、お互いに勝ち進むと実現する。「楽しみですね」と兄弟対決を熱望した。