2年連続最下位から優勝へ-。就任3年目の中日立浪和義監督(54)が新春インタビューで「ゼロからの必勝チーム構築」を掲げた。得点力アップのため、打点王3度の前巨人中田翔内野手(34)を獲得。打線の軸として期待する一方、細川、岡林ら主力を含めてオーダーの決定はゼロベースであると強調。春季キャンプから競争原理を働かせる。「選手をおだてても強くならない。方針は貫く」と正念場のシーズンを見据えた。【聞き手=伊東大介】

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-明けましておめでとうございます

立浪監督 おめでとうございます。

-就任から2年連続最下位になり、巻き返しへ向けて一番変えたことは

立浪監督 2年間で野手に関しては全部変えた。若い選手がいきなりボンといくこともあるが、そういう甘い世界でもない。ようやくゼロからのスタートと思っている。

-運用面、戦い方で変えたいのは

立浪監督 我々の時代と今の選手は育ってきた環境が違う。低迷しているチームで、甘いことばかり言って、選手をおだてても強くならない。自分の方針はしっかりと貫いていきたい。メンバーを替えて、本当にチームを変えないといけないなと思ってやってきた。

-今季の投打の構想は

立浪監督 オーダーはキャンプを見てから。今年に限ってはもう1回、競争意識も持ちながら(やってもらう)。飛躍してもらいたい若手が当然いる。中島や中田、上林も補強した。ドラフトでも内野手を獲得できて、1、2軍ともに、戦力的に競争できるような状況になった。投手陣も先発候補がたくさんいる。中継ぎもそう。ようやくチーム内でいい刺激を感じながらできる年かなと思う。やってもらわないといけない選手はいるが、そういった選手も、油断せずにやってもらわないといけない。

-オフに獲得したベテランの大砲候補・中田の起用法は

立浪監督 実績、年齢的なこともある。まだまだ老け込む年齢でもない。中心になってもらいながら、若い選手にもいい刺激になってもらうことは期待はしている。ここ3、4年は全試合に出ていない。もう1回、キャンプから体の方の調整もしないといけないと思う。まだ打順とかは現段階では決めてない。

-WBCでコーチとして一緒に戦った中田の印象

立浪監督 ボールを遠くへ飛ばすのは、あの頃からずばぬけていた。少々やんちゃなイメージはあったが、かわいげがある。この前、会ったら随分大人になった印象。すごく人間もいい。中日に来て、良かれ悪かれいろんなことを言われると思う。しっかり守ってあげたい。

-一塁にはビシエド、補強したベテラン中島も控える

立浪監督 ビシエドは今年1年、まだ契約があり、同じポジションの中田を取った。競争というより、良くなれば、チャンスは与えないといけない。その辺は、非常に難しいとこではある。中島も41歳だが、打つ方が良ければ、チャンスはある。本人も代打だけで終わる気持ちもないとは思う。力のある選手を使っていく。そういうところからスタートはしたい。

-軸ができて打線も組みやすい

立浪監督 去年は若い選手が頑張ったが、軸という部分ではクリーンアップがいない状況だった。何人かは4番やクリーンアップの経験はできた。経験を生かしてほしい。

-今年は辰(たつ)年

立浪監督 2年こうやって負けて、ようやく戦力も少し整ってきた。今年は自分がうまく機能させないといけない年。采配も含めて、機能させていけるようにやっていきたい。優勝を目指してないチームはないと思う。最下位から優勝したチームもたくさんある。チーム一丸となって戦っていけるようにはしていきたい。

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