ロッテ佐々木朗希投手(22)が、「ニューフォーク」を披露し、1回無失点で今季初実戦を終えた。25日、沖縄・糸満市で韓国ロッテとの練習試合に先発。1回打者4人に対して13球を投げ、最速154キロで1安打に抑えた。直球は全球150キロを超え、決め球フォークも進化。順調な滑り出しで、ゆっくりじっくりシーズンに仕上げていく。

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ロッテの背番号17が、ゆっくりとマウンドに足を踏み入れた。先頭打者への初球。154キロの直球を皮切りに、佐々木がカウント2-2から138キロのフォークを内角低めに落とした。空振り三振後、151キロの直球を左翼への二塁打にされたが、後続を三邪飛、遊ゴロに抑え、また、ゆっくりとマウンドを降りた。

フォーク3球を交えた計13球の試運転。「フォークボールはいいところにいい形で決まったし、落ち方も良かったと思う」と手応えを口にした。バッテリーを組んだのは22年の完全試合時と同じ松川。女房役は、昨季までとの変化の違いを感じていた。

「フォークの落ち方が去年と全然違う。フォースラ気味だったんですけど、真っすぐに落ちたりだとか、フォースラっていうのがなくなってきているんで、そこはすごくいいんじゃないかな」と進化を説明した。

スライダー気味に横にも変化していた決め球が、より真っすぐ落ちる軌道に近づいた。この日は1回のみの登板で、今後は徐々にイニング数を増やしていく。佐々木は「特にテーマを持つことなく自然体で投げてみて、どういったことができて、どういったことができないのかというところを確かめたいと思って投げた」と振り返った。

13球は直球、フォークのみでスライダーは投げなかった。「カウント的にですね。真っすぐをしっかり投げたかったので、まずはそこの方が大事かなと思うので」と意図を話した。

開場の午前11時前。約500人のファンが球場に並んだ。観衆は3300人が集まった。この日で沖縄キャンプを終え、宮崎に移動。次回登板は3月3日の西武戦(高知・春野)の予定だ。「まずはけがなく終えることができましたし、トレーニングもやりたいことができたと思うので、あとは投球にどう生かしていけるか。この1カ月で時間をかけながらやりたい」。佐々木の1年がスタートした。【星夏穂】

〈佐々木朗希全球表〉

■1番

1球目 154キロ 直球 外角高め ボール

2球目 152キロ 直球 外角中 空振り

3球目 152キロ 直球 外角中 ボール

4球目 154キロ 直球 外角中 ファウル

5球目 138キロ フォーク 内角低め 空振り三振

 

■2番

6球目 154キロ 直球 内角高め ボール

7球目 152キロ 直球 内角中 ボール

8球目 151キロ 直球 真ん中 左二塁打

 

■3番

9球目 151キロ 直球 内角中 ファウル

10球目 138キロ フォーク 内角低め ボール

11球目 138キロ フォーク 外角低め ボール

12球目 153キロ 直球 内角高め 三邪飛

 

■4番

13球目 154キロ 直球 内角高め 遊ゴロ

【練習試合】ロッテ佐々木朗希初登板 154キロ1回1安打1K無失点 韓国ロッテに快勝/詳細