3月に侍ジャパンに選ばれ、阪神などが今秋のドラフト1位候補に挙げる関大の最速154キロ左腕、金丸夢斗投手(4年=神港橘)が3安打10奪三振で完封し、リーグ通算20勝と小田洋一新監督(58)に初勝利を届けた。

第3節1回戦が行われ、立命大に1-0で勝利。同大-近大は1-1で延長12回引き分けた。

金丸が節目のリーグ戦通算20勝を7度目の完封で飾った。小田監督に就任3戦目で初勝利を届け「本当にほっとしたと思います(笑い)。今日ゼロで抑えて勝てたので、チームが流れに乗っていけるきっかけになれば」と笑顔を見せた。前節6日、今春初陣の京大戦は8回4安打1失点(自責0)の完投負けで、2年春から積み重ねたリーグ戦連勝記録が18でストップ。勝ち点も落とす要因をつくったが、エースらしい快投で再出発を飾った。

8回までは二塁も踏ませず立命大打線を圧倒。9回は2死三塁の一打同点ピンチを招いたが、最後は見逃し三振に斬って1-0完封を決めた。「疲れていて、カウントも悪くなっていた。その後しっかりと抑えられてよかった」と充実だ。

ほっともっと神戸は思い出の地だ。新型コロナの拡大で兵庫大会が8強で打ち切りになった20年の高3夏。17奪三振の熱投で沸かせた。昨秋は優勝を争った立命大との3回戦で延長10回、131球&17奪三振で白星と勝ち点をつかんだ。「去年と同じ(ベストの)ピッチングをしたかった」。この日は地元の阪神が5人体制で視察するなど、プロ8球団17人が熱視線。ますます評価を高めた左腕が、白星量産に入る。【中島麗】

ヤクルト小川GM スピードがあって右バッターのインサイドや左バッターへのコントロールは素晴らしい。あれだけのボールを投げてコントロールできるのはすごい。それ以上のコメントはないでしょう(笑い)。

阪神岡本スカウト ランナーが出てもいい意味でずっと同じように投げているように見える。低めはこの前(京大戦)よりも、低くうまく制球できている。

広島鞘師スカウト コントロールがいいし、計算できる。どこの球団も欲しいと思いますし、僕も欲しいと思います。1位に匹敵するピッチャーです。