阪神などで一塁手として活躍し、NPB通算133本塁打を放ったクレイグ・ブラゼル氏(43)が20日、兵庫・西宮市内で前阪神監督の矢野燿大氏(55)とトークショーを行った。

久しぶりの対面に、矢野氏は「当時と全く雰囲気が変わっていませんね。彼は打つだけではなく、一塁守備の位置取りなども素晴らしい選手でした」と絶賛した。

一方のブラゼル氏は「日本に来て、アメリカでの野球はすべて忘れて日本式を学ぼうと思いました。矢野さんは素晴らしい監督になると、当時から確信していました」と再会を喜んだ。

ブラゼル氏は10年9月30日横浜(現DeNA)戦、矢野氏の幻の引退試合での秘話を披露。9回に藤川が村田に逆転3ランを浴び、矢野氏の出番がなくなった試合について「私に打順が回ったとき、真弓監督に『私の代わりに矢野さんを代打に送ってください』と頼みました。でも矢野さんは『君にはホームラン王の可能性がある。自分で打ってくれ』と断られたんです」とその人間性に敬意を表した。

ブラゼル氏は今回、日本プロ野球外国人OB選手会(JRFPA)の招きで来日。前日19日には久々に甲子園を訪れ、阪神-中日戦の開始前にファーストピッチセレモニーに臨んだ。

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