広島床田寛樹投手が8回4安打無失点の好投で2勝目を手にし、チームを4連勝、勝率5割復帰に導いた。

慎重な立ち上がりも、1回2死二塁で4番村上を空振り三振に切って勢いに乗った。尻上がりに調子を上げると各球種を両サイドに散らせた。味方の好守備も後押しし、テンポ良くゼロを並べた。「丁寧に投げ分けられました。打者に的を絞らせないような投球はできたかなと思います」。球数が100球を超えた8回もマウンドへ。投球回にこだわる今季、首脳陣からの信頼の続投に無安打投球で応え、116球を投げ切った。

チームは昨季、敵地神宮で2勝10敗と大きく負け越し、床田も2戦1敗、防御率5・00だった。今季神宮初戦で苦手意識を拭い去るには十分の快投を演じた。今季は開幕から登板4試合すべて週頭の火曜日を任され、全試合でハイクオリティースタートを達成。防御率は0・93に良化した。新井監督は「週頭でこういう投球をしてくれるとベンチも助かるし、本当に素晴らしい」と最敬礼だった。

○…2戦連続先発の宇草が、値千金の決勝2ランを放った。0-0の7回2死一塁からヤクルト吉村の直球を捉えて右翼席に運んだ。自ら招待した両親、常総学院の恩師佐々木前監督らがスタンドで観戦。「いつまで野球できるか分からないので、“来てください”と。初めて招待しました。ひとついいところを見せられて良かった」。昨季1軍出場なしの男が、慣れ親しんだ神宮で輝きを放った。

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