広島からドラフト2位で指名された最速152キロ右腕、亜大・斉藤汰直投手(21=武庫荘総合高)が12日、東京都内で入団交渉に臨み、仮契約7000万円、年俸1200万円(金額は推定)で仮契約を結んだ。「広島カープの一員になれたのでここから頑張っていきたいと思います」と意気込んだ。
早くも戦いは始まっている。すでに指名あいさつで新井貴浩監督(48)から「来春キャンプは1軍スタート」と明言され、斉藤も「開幕ローテーション入り」を目標に掲げた。リーグ戦終了後も練習は欠かさず。「ウエートトレーニングと走り込み。キャッチボール。1年目から活躍するために、と精神的にもっていっている」と、着々と準備を進めている。
心身ともに強く成長した。小さい頃からおとなしく優しい性格で、大学入学後、1年春からリーグ戦デビューを果たしたが、なかなか結果が出ず。初勝利は2年秋だった。その一番の課題がメンタルの弱さ。「気持ちの面で弱かった。試合で自分のパフォーマンスを出せない。練習して試合で投げてボロボロにやられての繰り返しだったので、精神的にキツかった」と、当時を振り返る。
ポジティブ思考が斉藤を変えた。「こんなところで勝負しててもダメ。将来に目を向け、ポジティブに考えるようにしたんです」。そこで3つの大きな目標「ドラフト1位」「大学ジャパン入り」「日本を代表する投手になる」を、紙に書き出し、自室の机の前に大きく貼った。「目指すところが明確に見え、やるべきことを細かく考えて実践。これがいい方向に進みました」。ドラフト1位は達成できなかったが、大学日本代表入りを果たし、世代を代表する投手に成長。今では「野球の面ではメンタルに自信あります」と胸を張るまでに成長した。
プロでも“目標の紙”を支えに突き進む。「同じように部屋に貼りたい。まずは『開幕ローテーション入り』を書いて、そこから細かく課題を決めていきたい」とこれまでと変わらず自分の野球道を貫き通す。
ドラフト会議で2位に指名された時は、4年間目標にしてきたドラフト1位を達成できず「ホッとした気持ちと、悔しい思いもある」と話していた。しかし、亜大先輩の九里亜蓮(現オリックス)が13年、薮田和樹投手(今年オイシックスを退団)が14年と、いずれも2位指名で、それぞれ投手のタイトルを獲得。松本有史スカウトは「2位の亜大は活躍すると言われているので縁起がいい」と、太鼓判。斉藤も「1年目から2桁勝利したい。そこに向けて頑張ります」と気持ちを切り替えた。さぁ勝負はここからだ。【保坂淑子】



