阪神秦雅夫オーナー(68=電鉄本社会長)が5日、大阪市で行われた電鉄本社主催の激励会で、キャンプ中に負傷離脱した石井大智投手(28)の件に触れて、チームを鼓舞した。
「開幕まで1カ月を切って身が引き締まる思いです。今シーズンは球団創設100周年に向けて歴史を刻み続ける新たなチームに進化してもらいたい。そのために全員が常に競い合ってもらいたい」とスタッフや選手に語りかけたあと、石井の話を切り出した。
2月11日の紅白戦で左脚を負傷。アキレス腱(けん)の断裂という大けがでWBCを辞退、今季中の復帰が難しい状況に陥った。
秦オーナーは「今回のことはチームにとって大きな痛手となりましたが、一番つらく、悔しい思いをしているのは石井投手本人です。しかしこのような試練が人、そして組織をより強くすることも事実です。そうならなければ試練を与えられた意味がありません。皆さん、まずはこの現実を冷静に受け止めてください。そして気負うことなく、力むことなく、自らの役割を踏まえた上で、しっかりと準備して戦いに臨んでください。そのことがチームにとっても石井投手にとっても必ずやいい結果をもたらすと信じています」と強いメッセージを発した。
また、これに関連して、苦難を乗り越えてリーグ優勝を果たした昨年の例も持ち出した。
「振り返ると昨年6月の交流戦の7連敗。その後の(交流戦明けの)11連勝。自分が何とかしなければという気負いや力みが、何かをきっかけに抜けたことによって、流れが大きく変わったと感じています。今回のことでそのときのことを思い出したので、この場を借りてお伝えした次第です。ぜひその経験を生かしてください」と口調を強めた。



