<阪神3-4日本ハム>◇9日◇京セラドーム大阪

 日本ハム中田翔内野手(20)が7番DHで出場し、4打数無安打に終わった。すべて走者が得点圏にいる状況だったが、本塁へ迎え入れることはできなかった。「まだ(タイミングが)遅いんじゃないかな…。でも追い込まれながらも、変化球に当てることはできている。去年までだったら簡単に三振していたと思う」。気丈にふるまったが、視線は自然と下を向いた。

 6、8回に迎えた無死二塁の場面では、前を打つ高口にどちらも送りバントのサインが出た。1死三塁の状況をつくり、梨田監督は中田のバットに託した。だが、結果は遊ゴロと三ゴロ。「最低でも外野フライを上げて、ランナーをかえさないといけなかった」と役割は理解していたが、結果は真逆。梨田監督も「打点を稼いでほしいところなのにね。フリー打撃では調子は上がっていると思うけど、試合の中で結果を出さないと」と、厳しかった。

 苦手と公言するドーム球場のオープン戦は、これで18打数3安打と深刻。“アウトドア派”な中田は、いまだ弱点克服ができずにいる。プロ20年目のベテラン下柳との対戦に「すごくいい勉強になったと思う。どんどん振っていくのはいいこと」と振り返ったが、チャンスは、そう多くは残されていない。

 [2010年3月10日8時54分

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