<横浜0-12楽天>◇4日◇横浜

 満を持しての復活勝利だ。この日昇格したばかりの楽天井坂亮平投手(25)が、今季初登板を6回4安打1四球の無失点で1勝目をマークした。直球で押した。186センチの長身から投げ下ろす最速146キロストレートを軸に、初回から飛ばしていった。3回までは40球中29球が直球だった。「楽しく投げられました。野手の方がたくさん点を取ってくれたので。ブルペンから直球が走っていたので、飛ばしました。最低5回、行けるところまで行こうと。4回、5回はバテました」。笑顔には、持てる力を出し切った満足感がにじんだ。

 09年泣いた右ひじ痛とは決別した。「今年はひじの痛みがないんです。こんなの久しぶりです」。1月にはそう話していたが、首脳陣は万全での登板を想定し、キャンプから2軍暮らしで、じっくりと出番の来るのを待った。中3日での先発が決まった5月31日には、ファーム日本ハム戦に志願の2イニング登板で2軍を巣立った。仁村2軍監督から「期待しているぞ」と短い言葉で送り出された。

 ローテーション候補の復活に、ブラウン監督は「キャンプから初めて見たけど、低めに集め、有利なカウントで投げていた。ファームでの動向はチェックしていた。次につながる投球だったね」と、ご満悦だった。【金子航】

 [2010年6月5日11時40分

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