<ロッテ7-12広島>◇10日◇千葉マリン

 広島が一丸野球で執念の白星をもぎ取った。千葉マリンの時計の針は午後11時を越えていた。それでも集中力を失わない。土壇場の延長12回。1死満塁で天谷宗一郎外野手(26)が川越の変化球を強振して右前へ。待望の勝ち越し点を奪い、ガッツポーズだ。さらに石井琢朗内野手(39)の適時打などで一気に5得点。真夜中の猛攻でロッテを下した。野村監督も充実の表情で言う。「(8回に)4点取られて、そのあと同点に追いついて粘って12回に5点を取った。こういう試合をたくさんできればいい。ベンチ全員で戦ったということ」。

 窮地で指揮官の勝負勘もさえ渡った。逆転されて2点差をつけられた9回。2死一、二塁で栗原に代打前田智徳外野手(38)を起用した。「(栗原は1回の)死球の後遺症があったから」と野村監督は説明したが、今季初めて、不動の4番に代打を送る決断は奏功。ベテランは小林宏から右翼フェンス直撃の同点適時打を放ち、試合を振り出しに戻していた。

 殊勲打を放った天谷は言う。「こんな長い試合をした記憶はない」。前夜はドロー。2試合連続で延長12回を戦い、今季最長の5時間18分の死闘を制した。2日で9時間11分をかけてようやくつかんだ1勝。連敗「3」でストップ。今季最多12得点は全員野球の結晶だった。【酒井俊作】

 [2010年6月11日11時5分

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