楽天がリーグ戦再開を機に先発ローテーションを再編する。開幕からここまでサタデー岩隈久志投手(29)、サンデー田中将大投手(21)の先発順を守ってきたが、両輪をカード初戦に分ける。18日ロッテ戦(千葉マリン)は岩隈が先陣を切り、翌カードの西武初戦(22日、Kスタ宮城)に田中を投入する。

 交流戦ではパ上位が負けず、貯金を3個稼いでも差が埋まらず、5位からの浮上もかなわなかった。そこでブラウン監督は「再開に向け(岩隈、田中の)2人をある程度離して使いたい。勝つための最善策を考えたい」と決断を下した。火~日曜の6連戦をひとくくりで考えると、週末は裏ローテの投手が先発する可能性が高く、ここで貯金を稼ぐ目算だった。だが週頭のカードで連敗してしまうなど完全には機能せず、勝率5割のカベを破れずにいる。リーグ戦再開後はロッテ、西武、ソフトバンクの3強が相手。胸突き八丁を迎え、確実に初戦を勝つ戦術を採用する。

 2人は準備OKだ。岩隈は「気持ちを切り替えて、じゃないですけど。与えられた役割をこなせるよう頑張ります」、8勝で好調の田中も「頭を取れば3連勝がありますから」と意気込む。信頼できる先発投手を2枚持つチームは、カード頭に分散させるのが王道。同一カード3連敗のリスクを避けると同時に連勝の足がかりをつくる。正攻法で上位に迫る。【宮下敬至】

 [2010年6月17日8時47分

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