ソフトバンク杉内俊哉投手(29)が「鹿実魂」で頂点を狙う。サッカーW杯の日本-カメルーン戦で、鹿児島実高の1年先輩にあたるMF遠藤保仁(30=G大阪)と1年後輩のMF松井大輔(29=グルノーブル)の2人がスタメンに名を連ねて活躍した。4年連続の2ケタ勝利をかけて20日の西武戦(西武ドーム)に先発する左腕は、2人に負けない快投を誓った。

 遠くアフリカ大陸から届いた朗報が、エース左腕の魂を揺さぶった。神宮室内で汗を流した杉内は、目を輝かせながら振り返った。「見てたよ。先輩も後輩も出てたね。母校の誇りだよ」。14日に行われたサッカーW杯、日本代表の初戦。遠征先のテレビにクギ付けになった。画面に目を凝らして姿を追ったのが遠藤と松井。同じ鹿児島実高のグラウンドで夢を追っていた先輩と後輩だった。

 脳裏には丸刈り頭だった高校時代がよみがえったに違いない。当時の遠藤は「雲の上にいるような存在だった」。松井についても「学校で『サッカー部にすごい1年生が入ってきた』とウワサになっていた」と評判は耳にしていた。杉内も98年夏の甲子園でノーヒットノーランを達成するなど全国に名をとどろかせた。互いにプロ入りしてからも、活躍を聞くたびに刺激を受けてきた。

 自身は2度のWBCで日の丸を身にまとい、いずれも世界一に貢献した。連覇を達成した昨年には遠藤も「後輩が頑張っていた」と喜んでくれた。競技は違っても、世界を相手に戦う気概は同じ。「下馬評が低い方が開き直れるのはある。頑張ってほしいね」とエールをおくった。

 自分も負けてはいられない。W杯の日本-オランダ戦の翌日にあたる20日には「頂点」をかけて首位西武戦に先発する。9勝は和田と並びリーグトップ。勝てば4年連続の2ケタ勝利だけでなく、チームの首位奪取も見えてくる。「投手は勝ってナンボだから」。鹿児島で培ったサムライ魂を「パのライオン」にぶつける。【太田尚樹】

 [2010年6月17日10時42分

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