<ヤクルト2-6中日>◇19日◇神宮

 中日和田一浩外野手(38)がベンチのサインを見た。3回1死、カウント0-3。「待て」の指示は出ていないことを確認する。「いつも0-3からはサインを見るんですが、待てと言われることはほとんどない。信頼してもらっているので、打つしかないと思った」と、落合監督からの信頼にバットで応えてみせた。村中の内角低めの直球を左翼席へ。35号ソロで先制点を奪った。

 2点リードの5回には、村中のフォークをまたも左翼席へ運んだ。自己最多を更新し、初の40発も視野にとらえる36号2ラン。5月1日広島戦(マツダ)以来、4カ月ぶりとなる1試合2発でリードを4点に広げた。「ここで相性が悪いことはもちろん知っていた。僕も得点圏で全く打てていない。僕が打っていれば、こうなっていないわけだから」と自分を責めた。チームはこの日まで神宮で1勝6敗。前夜も落合監督が審判への暴言で退場になるなど後味の悪い敗戦で、ヤクルト戦負け越しが決まった。その責任を痛感していた主砲のバットが、チームの窮地を救った。

 完封勝ちこそ逃したが、苦手に快勝。「楽に見ていられた?

 ここにきて、そんな試合は1つもないよ」。再び2位に2・5差をつけた落合監督は、厳しい表情は崩さなかった。20日に勝てば、クライマックスシリーズ(CS)の進出は決まる。残り7試合。手綱を緩めることなく走り抜く。【鈴木忠平】

 [2010年9月20日9時44分

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