スンファンならケンチャナヨ!

 阪神の新守護神、呉昇桓(オ・スンファン)投手(31)が21日、オフを利用して沖縄・恩納村内で行われている古巣サムスンのキャンプを訪問した。約2時間、元チームメートと談笑。本人はコメントを残さなかったものの、ロッテ、巨人などで活躍した李承■からは力強い太鼓判を押された。

 李承■

 楽に、楽にと言ったよ。本来の力を発揮すれば40セーブはできるよ。今まで韓国から日本に行った選手とはレベルが違う。絶対、大丈夫。韓国も観客は多いけど、甲子園の大歓声は彼を喜ばせると思います。燃えるタイプだから。

 03年に韓国で56本塁打を放ち、当時のアジア記録を樹立。04年に来日しロッテや巨人など8年間日本で活躍。日本球界で159発を放った先輩は文字通り「ヒョン(兄貴)」だ。自らの経験を交えながら「言葉も違うし、とにかく選手と仲良くすることだね」とアドバイスを送った。成功の秘策と言わんばかりに、並べた言葉はすべて日本語だった。

 20日の紅白戦で、新井に1発を許すなど1回2失点だったことを伝え聞いても「問題ないよ。そんなクラスの選手じゃないでしょう」と意に介さなかった。サムスン関係者も「アドレナリンが出ると力を発揮するタイプ。普通にやれば問題ない」と不安を一蹴した。

 呉昇桓自身も17日に「自分がだめだった場合は、ヤジが飛ぶのも当たり前」と、ヤジ歓迎の姿勢を見せた。韓国のスーパースターからの激励を受け、心も体もリフレッシュ。慌てず、騒がず。石仏が見据えるのは、3・28開幕からの本番だ。【池本泰尚】※■は火ヘンに華