アスカVSイヨ・スカイ(紫雷イオ)の「第2幕」は異色の5対5によるチーム戦で実現する。WWE女子タッグ王座戦で2度激突した両者は26日(日本時間27日)に開催されるプレミアム・ライブイベント、サバイバーシリーズ大会ウォーゲームズ(米マサチューセッツ州ボストン・TDガーデン)で組まれた女子ウォーゲームズ戦で対戦。WWEでは傘下のNXTで17年から行われてきた2つのリング、ケージ(金網)を使用した独特のチーム戦となる。約1週間後に迫った日本女子対決&異色の試合形式についてクローズアップする。

◇  ◇  ◇  ◇

アスカはアレクサ・ブリス、スカイはダコタ・カイをパートナーにWWE女子タッグ王座で2度激突してきたが、今度は5対5での顔合わせとなる。ロウ女子王者ビアンカ・ブレアのもとアスカはブリス、ミア・イムと未発表の5人目とともにブレア軍入りした。一方、スカイは同じユニット「ダメージCTRL(コントロール)」のベイリーのもと、カイ、ニッキー・クロス、リア・リプリーの5人でベイリー軍に加わった。現在もアスカ-スカイ間の抗争はヒートアップを続けている。

ウォーゲームズは87年にダスティ・ローデスがNWAで行われていた試合形式に由来する。その後、JCP(ジム・クロケット・プロモーション)やWCWのイベントとして組まれた。WWEでは17年11月のNXTで初開催された。屋根のない長方形のケージ(金網)に囲われた隣り合わせで並んだ2つのリングで行われた。これまでは2チーム、あるいは3チームによる対決で開催され、3~5人が1チームを構成。各チームの1人が同時にケージに入った5分後に「アドバンテージ権」を持つチームから選手が加わる。

アドバンテージ権として一時的に2対1の数的優位な時間帯がつくられた後、2分ごとに各チームから選手が加入。全員が入場してから試合開始となる。激しい試合内容となるものの、19年からは初めて女子ウォーゲームズ戦も開催され、実際に紫雷イオ時代のスカイが出場している。

今年のウォーゲームズ戦ルールも既に発表されている。2チームが別々のケージに収容され、各チームから1人のメンバーが試合を開始。5分後に「アドバンテージ権」を持つチームから1人が試合に参加。3分間隔で各チームのメンバーが交互に試合に入る。すべての選手が参加した時点でウォーゲームズのスタートとなり、勝利はピンフォールかサブミッション(関節技による一本勝ち)となる。週明けのロウ大会では女子ウォーゲームズの「アドバンテージ権」を懸けた試合が組まれることも発表されている。

実際、同形式で試合出場しているスカイの経験値は大きいだろう。一方、アスカも過去のサバイバーシリーズ大会で恒例カードだったブランド対抗5対5エリミネーション戦に出場、勝利している。両者ともにチーム戦独特の展開をイメージしているだろう。緊張感高まる日本女子勢2人の抗争が異色の試合形式を通じ、どのように展開するのかが注目される。【藤中栄二】(ニッカンスポーツ・コム/連載「WWEの世界」)

19年のNXT女子ウォーゲームスに出場したイヨ・スカイ(左)コピーライト2022 WWE, Inc. All Rights Reserved.
19年のNXT女子ウォーゲームスに出場したイヨ・スカイ(左)コピーライト2022 WWE, Inc. All Rights Reserved.
屋根のない長方形のケージで囲まれた2つのリングで5対5チーム戦が行われるウォーゲームズコピーライト2022 WWE, Inc. All Rights Reserved.
屋根のない長方形のケージで囲まれた2つのリングで5対5チーム戦が行われるウォーゲームズコピーライト2022 WWE, Inc. All Rights Reserved.
WWE傘下のNXTで17年11月のテイクオーバー大会から開始された5対5ウォーゲームズ戦のリングコピーライト2022 WWE, Inc. All Rights Reserved.
WWE傘下のNXTで17年11月のテイクオーバー大会から開始された5対5ウォーゲームズ戦のリングコピーライト2022 WWE, Inc. All Rights Reserved.