GHCタッグ選手権で丸藤正道(41)、船木誠勝(51)組のセコンドを務めたSKE松井珠理奈(23)が、相手の最高顧問として登場した蝶野正洋(57)にリング上で強烈なビンタを浴びせた。

松井は武藤敬司(57)らイニシャルがMのレスラーたちのユニット「M's Alliance」のメンバー。8日の後楽園大会で蝶野の来場を知った丸藤が「一緒に入場して華を添えて欲しい」と依頼し、実現した。松井は軍団を先導して花道を入場。その後解説を務めた。

試合は残念ながら杉浦、桜庭の「杉浦軍」に敗れたが、試合後マイクを取った蝶野から「上がって来いよ」と言われ武藤とともにリング上へ。実は蝶野は松井の解説に腹を立てていた。

蝶野 こいつらは自分たちの方しか応援しない。杉浦軍の話は全然しないじゃねえか。負けた連中はほっといていいんだよ。これから2人は杉浦軍を応援します。

ファンに向かって勝手に宣言した蝶野の言葉に松井は一瞬気持ちが傾いたのか仲良く握手。ところが、武藤に耳打ちされた後、勝ち誇った蝶野のほほめがけて、右手で強烈な一撃をかました。

松井 怖かったけど逃げたくなかった、立ち向かいたくなった。

毎年大みそかにテレビ番組でビンタを披露する蝶野だが、アイドルのまさかの一発にリングでぼうぜんと立ち尽くした。

動揺したのか試合後も「2人は完全に杉浦軍に入りましたね」と理解してないコメントをするなど完全にKOされた。

武藤から「戦闘服のようだね」と言われた松井は「もし、戦うとなったらしっかり準備します」とオファーがあれば出場する意欲を見せた。

ドラマにレスラー役で出場した経験もある。さらに武藤から「もう1人の松井(玲奈)とダブル松井でやればいい」とむちゃぶりされたが「一応ライバル関係だった。因縁はありましたけどね。言ったからには戦わないとですね」とまんざらでもない表情で答えた。

ドラマ出演をきっかけにプロレスをよく見るようになったという松井。「男の人が戦っているのを見るとかっこよくて、その人たちのストーリーとかも知って見るとすてきだなと思うので、自分がそういうきっかけになってくれたらいいな」とアイドルらしいコメントで締めたが、もしかしたら「レスラー松井珠理奈」が誕生する日も、近いのかもしれない。【松熊洋介】