WBA世界ライトヘビー級スーパー王者ドミトリー・ビボル(31=ロシア)が「カネロ」の愛称で人気の高い4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(31=メキシコ)を撃破した。

12回を戦い抜き、3-0(115-113×3)の判定勝利を挙げ、下馬評を覆した。アルバレスに13年9月、フロイド・メイウェザー(米国)に判定負けして以来、約8年8カ月ぶりに黒星をつけた。

20勝(11KO)無敗で9度目の防衛に成功したビボルは「私がベストだ。私がこのベルトを保持している。カネロを尊敬し、(挑戦してくれたことを)感謝している。自分自身を信じていた。信じないと自分が望むことを達成することはできないから」とうなずいた。

身長、リーチの優位性を生かし、速いテンポで連打を放った。アルバレスの誇るパワーパンチをガードで抑え、手数で上回った。

戦前からアルバレスが9月17日にWBAスーパー、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)との3度目対決を計画している状況にも触れた。ビボルは「申し訳ないけれど(アルバレス)のゲンナジー・ゴロフキン戦の計画を崩してしまった」と笑いを誘った。

アルバレスが負けた場合にはビボルとの再戦条項は契約に入っており、アルバレスが希望すればリマッチする可能性もある。