元WBO世界フライ級王者・中谷潤人(25=M・T)が世界2階級制覇に成功した。

WBO世界スーパーフライ級王座決定戦に出場し、同級1位として同級2位アンドルー・モロニー(32=オーストラリア)とベルトを懸けて争い、12回2分42秒、KO勝ちで王座獲得に成功。計3度のダウンを奪い、12回は強烈な左クロスでモロニーを大の字にさせた。日本ジム所属では史上17人目の世界2階級制覇を成し遂げた。

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WOWOWで中谷-モロニー戦を解説していた12年ロンドン・オリンピック(五輪)男子ミドル級金メダリストで元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太氏(37)は「完璧な内容。試合自体も面白かったし、11回にダウンを奪い、最後の派手なKO勝ちで米国での評価も上がる万々歳の勝ち方だと思う。良い形のKOだった」とほめた。昨年11月のスーパーフライ級転向から2戦目でKO負けのなかった元WBA世界同級王者を完璧に倒したことを高く評価した。

接近戦でも腕をたたんでアッパーを繰り出し、最後のKOパンチも肩を回して遅れて出てくるオーバーハンドの左クロスだった。村田氏は「中谷選手は器用ですよね。肩の関節が柔らかいのだと思いますし、大事ですね」と分析していた。

【WBO世界Sフライ級王座決定戦】中谷潤人が1発KO、モロニー撃破し世界2階級制覇/詳細