WBA世界バンタム級王者井上拓真(28=大橋)が強敵を撃破し、初防衛に成功した。
同級9位となる元IBF世界スーパーフライ級王者ジェルウィン・アンカハス(32=フィリピン)の挑戦を受け、9回KO勝ちを収めた。WBC世界同級暫定王者時代にはなし得なかった初防衛にも成功。トリプル世界戦の大舞台で、世界戦初メインイベンターを勝利で締めくくった。
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井上拓真 | ○ | 9回 KO | ● | ジェルウイン・アンカハス |
試合経過
1回
開始早々、アンカハスが踏み込んで右を出す。井上は距離をとって慎重にかわす。中盤までほとんどパンチの交換はなし。1分40秒すぎに井上の右ストレートを出すが届かず。アンカハスの左ストレートも届かず。終盤にアンカハスが強引に飛び込んでパンチを放つが、井上は頭を下げてかわす。両者とも打ち合わず、決めてなく互角。
<日刊採点 アンカハス10-9>
2回
アンカハスが飛び込んでワンツーも空振り。最初の1分はともにパンチの交換はほとんどなし。中盤はアンカハスがパンチを出すが井上に届かない。アンカハスの左ボディーストレートが浅く当たる。相手の強打を警戒してか井上はカウンターが1発入ったが、手数が少ない。
<日刊採点 アンカハス10-9>
3回
井上がパンチを振って前に出るが、アンカハスは体を入れ替えてかわす。依然としてペースの奪い合いが続く。1分すぎにアンカハスが飛び込んで左ストレート。浅く当たる。2分すぎに井上の踏み込んだ右ストレートが2発ヒット。残り30秒にも井上の右が決まる。
<日刊採点 井上10-9>
4回
井上がじわじわとプレッシャーをかけて右ボディーブローを当てる。1分すぎにアンカハスが体をつけてボディーを狙う。井上も右ショートアッパーで応戦。中盤は接近戦の打ち合いに。アンカハスの右フックで井上のあごが上がる。終盤も接近してのボディーの打ち合い。
<日刊採点 アンカハス10-9>
5回
井上が開始から足をつかって距離をとる。アンカハスは踏み込んで左右フックをたたきつける。1分すぎに井上の右のダブルがアンカハスの顔面に軽くヒット。中盤は再び接近戦での打ち合いに。2分すぎにアンカハスの右ボディーブローがヒット。終盤はアンカハスがプレッシャーを強めるが、井上も負けずに打ち返す。
<日刊採点 アンカハス10-9>
6回
序盤は井上がフットワークを使って左ジャブを突く。アンカハスは中盤まで手数が少なく、ときおり踏み込んでも空振り。このラウンドは再び両者とも距離をとってペースの奪い合いに。終盤に井上の左フックから右カウンターがヒット。
<日刊採点 井上10-9>
7回
アンカハスが再び前に出て接近戦を仕掛ける。井上がカウンターを合わせる。30秒すぎにアンカハスの右フックがヒット。中盤も頭をつけての打ち合いに。アンカハスがプレッシャーをかけて徹底してボディーを狙う。井上もボディーを打ち返す。終盤は井上も左右連打を返す。微妙なラウンドだがアンカハスのボディーブローが有効か。
<日刊採点 アンカハス10-9>
8回
前に出るアンカハスに井上はカウンターで迎え撃つ展開が続く。50秒すぎに井上の右ストレートから連打をまとめる。中盤は井上のボディーブローが有効。左フックも決まる。接近戦で井上がショートパンチがヒット。終了間際に井上の踏み込んでの右が決まる。
<日刊採点 井上10-9>
9回
開始早々、井上のワンツーが決まる。30秒すぎ接近戦を挑んできたアンカハスに、井上のボディーブローがカウンターで決まり、アンカハスがダウン。そのまま立ち上がれず、井上がKO勝ち。
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