注目の全勝対決は御嶽海が大関とりの関脇朝乃山を下した。

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5連勝同士の好一番は立ち合いが全てだった。朝乃山は苦手だった押し相撲を徐々に克服しているが、同じ押し相撲でも相手によって当たり方を変えなければならないことは、3日目の大栄翔戦で評論した。同じように胸や肩から当たってはだめ。御嶽海のような大型力士には頭から当たるぐらいでないと相手を起こせない。それが出来なかったから逆に起こされ、さらに右を固められて左も差されては防戦一方になるのは明らかだ。四つ身もうまい御嶽海に二本差されては勝負にならない。その御嶽海は右四つだけにはさせたくなかったと言っていたようだ。右四つにならなくても勝てるような、相撲に幅を広げることも朝乃山には求められる。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)