西前頭8枚目の北勝富士(30=八角)が、ただ1人勝ちっぱなしで勝ち越しを決めた。

相撲巧者の遠藤を寄り切り、自身初のストレート給金を決めた。 現役関取最年長、37歳の玉鷲は佐田の海を押し出して7勝1敗と勝ち越しに王手をかけた。この日で通算連続出場1456回で、歴代3位の元関脇貴闘力に並ぶ節目を飾った。 かど番の大関御嶽海は関脇若隆景に寄り切られて3勝5敗と苦しい星となった。大関正代も関脇大栄翔に一方的に押し出されて7連敗。1勝7敗と後がなくなった。 大関貴景勝は好調の高安を引き落とし、大関陣でただ1人白星を飾り、2敗を死守した。 横綱照ノ富士は錦木を相手に厳しい攻めで右四つからの上手投げで、5勝3敗とした。


8日目の取組の模様を写真とコメントで振り返ります。


大相撲秋場所 全取組結果


幕内


照ノ富士(5勝3敗)上手投げ錦木(4勝4敗)

★錦木(3年半ぶりの結びに)「うれしさもあり、緊張しましたね。集中していこうといろいろ考えていました。もろ差しを狙っていったが余裕なかった。(横綱は)隙がない。やはり強いですね」

錦木(左)を上手投げで破る照ノ富士(撮影・野上伸悟)
錦木(左)を上手投げで破る照ノ富士(撮影・野上伸悟)
錦木(右)を上手投げで破った照ノ富士(撮影・野上伸悟)
錦木(右)を上手投げで破った照ノ富士(撮影・野上伸悟)

大栄翔(2勝6敗)押し出し正代(1勝7敗)

☆大栄翔「連敗を早く止めなきゃいけないと思っていた。きょうは良かったと思います。しっかり気持ちの切り替えをしなくちゃいけないけど、毎日同じ気持ち。白星が何よりの薬だと思うので、ここから集中していきます」

正代(左)を押し出しで破る大栄翔(撮影・野上伸悟)
正代(左)を押し出しで破る大栄翔(撮影・野上伸悟)
正代(左)を押し出しで破る大栄翔(撮影・野上伸悟)
正代(左)を押し出しで破る大栄翔(撮影・野上伸悟)
大栄翔(手前)ののど輪をこらえる正代(撮影・野上伸悟)
大栄翔(手前)ののど輪をこらえる正代(撮影・野上伸悟)

若隆景(5勝3敗)寄り切り御嶽海(3勝5敗)

☆若隆景「下からよく我慢できた。体は徐々に動いている。(後半戦に向けて)上位と相撲を取るので、いつも通り集中して相撲を取りたい」

御嶽海(右)を寄り切りで破る若隆景(撮影・野上伸悟)
御嶽海(右)を寄り切りで破る若隆景(撮影・野上伸悟)

貴景勝(6勝2敗)引き落とし高安(6勝2敗)

☆貴景勝(立ち合いのぶちかましについて)「一生懸命にやるだけだと思っていました。(前半戦を振り返って)明日の相撲へ集中して頑張るだけです」

貴景勝(左)は引き落としで高安を破る(撮影・宮地輝)
貴景勝(左)は引き落としで高安を破る(撮影・宮地輝)
高安(右)を引き落としで破る貴景勝(撮影・野上伸悟)
高安(右)を引き落としで破る貴景勝(撮影・野上伸悟)

宇良(5勝3敗)押し出し豊昇龍(4勝4敗)

☆宇良(前半戦を終えて5勝3敗だが、調子は)「分からないです。(後半戦へ)元気な相撲を取っていきたいです」

★豊昇龍「この3番、忘れて明日から切り替えていきたいです」

豊昇龍(奥)を押し出しで破る宇良(撮影・野上伸悟)
豊昇龍(奥)を押し出しで破る宇良(撮影・野上伸悟)

翠富士(4勝4敗)肩透かし霧馬山(5勝3敗)
霧馬山(左)を肩透かしで破る翠富士(撮影・野上伸悟)
霧馬山(左)を肩透かしで破る翠富士(撮影・野上伸悟)
霧馬山(手前)を肩透かしで破る翠富士(撮影・野上伸悟)
霧馬山(手前)を肩透かしで破る翠富士(撮影・野上伸悟)

翔猿(5勝3敗)送り出し逸ノ城(2勝6敗)

☆翔猿「体も動いて、足も出て良かったです。(前半戦を振り返って)体を動いているんで、ここからいきます」

★逸ノ城「自分の相撲がとれず、相手の相撲になってしまった。前に出たいんで。前に出られるよう明日から頑張りたいです」

翔猿(手前)は送り出しで逸ノ城を破る(撮影・宮地輝)
翔猿(手前)は送り出しで逸ノ城を破る(撮影・宮地輝)

琴ノ若(5勝3敗)上手投げ明生(3勝5敗)

☆琴ノ若「最初にかまされて、あそこから自分の四つじゃなかったんですけど、我慢して相撲を取れた。内容は悪い相撲もありましたけど、攻める相撲をできている。(後半戦へ)前に出る相撲がベストですし、悪い形になってもきっちり最後まで相撲を取りたい」

★明生(最後は)ダメでした。(琴ノ若について)ちょっと分かんないです。しっかり攻める気持ちを持って明日に集中したい」

琴ノ若(上)は上手投げで明生を破る(撮影・宮地輝)
琴ノ若(上)は上手投げで明生を破る(撮影・宮地輝)

玉鷲(7勝1敗)押し出し佐田の海(4勝4敗)

☆玉鷲「本当に久しぶりの電車道だったと思います。本当に良かったと思います。(記録では1456回連続出場で元関脇貴闘力に並んだ)全然、まだ優勝していないんで。(長く相撲を取れる要因は)皆さまの支えですね。(合口の)相撲を取る前に結構意識していたけど、それも捨てて自分の相撲を取りたいと思って、良かったと思います。(前半戦を終えて7勝)そういう意識は全然。意識しないように1日、1日をしっかり自分の相撲を取る」

★佐田の海「まともすぎますね。立ち合い負けしないようにと思ったが、一気に出てこられてしまった。年齢は気にせず、自分の方が若いので。(玉鷲が)大きなけがをせず相撲をとれているのは本当にすごいと思います」

玉鷲(左)は押し出しで佐田の海を破る(撮影・宮地輝)
玉鷲(左)は押し出しで佐田の海を破る(撮影・宮地輝)

宝富士(1勝7敗)押し出し阿武咲(3勝5敗)

☆阿武咲「今日は本当によかったと思います。(同郷の宝富士だが)相手はだれでも同じです。しっかり押せたのでよかったと思います」

宝富士(左)を押し出しで破った阿武咲(撮影・野上伸悟)
宝富士(左)を押し出しで破った阿武咲(撮影・野上伸悟)

北勝富士(8勝0敗)寄り切り遠藤(3勝5敗)
遠藤(左)を寄りきりで破る北勝富士(撮影・野上伸悟)
遠藤(左)を寄りきりで破る北勝富士(撮影・野上伸悟)
無敗で勝ち越しを決めた北勝富士は、深々とお辞儀をして引き揚げる(撮影・野上伸悟)
無敗で勝ち越しを決めた北勝富士は、深々とお辞儀をして引き揚げる(撮影・野上伸悟)

若元春(6勝2敗)突き落とし妙義龍(4勝4敗)
若元春(奥)と妙義龍の一番は、同体で取り直しとなる(撮影・野上伸悟)
若元春(奥)と妙義龍の一番は、同体で取り直しとなる(撮影・野上伸悟)
同体取り直しの一番で、突き落としで妙義龍(右)を破る若元春(撮影・野上伸悟)
同体取り直しの一番で、突き落としで妙義龍(右)を破る若元春(撮影・野上伸悟)

碧山(1勝7敗)押し出し琴恵光(4勝4敗)
押し倒しで碧山(右)を破る琴恵光(撮影・野上伸悟)
押し倒しで碧山(右)を破る琴恵光(撮影・野上伸悟)

栃ノ心(3勝5敗)寄り倒し錦富士(6勝2敗)

☆錦富士「まわしが切れたか分からなかったが、その動作で距離がとれた。冷静にいけたと思います。もっとしっかり自分の相撲をとれるようにしたい

錦富士(右)は寄り倒しで栃ノ心を破る(撮影・宮地輝)
錦富士(右)は寄り倒しで栃ノ心を破る(撮影・宮地輝)

王鵬(6勝2敗)肩透かし隆の勝(4勝4敗)

☆王鵬「連敗は止まったけど前に出られていない。また明日から前に出る相撲を取りたい。連敗癖があるので気を抜かずに白星を積んでいきたい。」

王鵬(右)は肩透かしで隆の勝を破る(撮影・宮地輝)
王鵬(右)は肩透かしで隆の勝を破る(撮影・宮地輝)

照強(4勝4敗)送り出し千代大龍(1勝7敗)
塩をまく照強(撮影・野上伸悟)
塩をまく照強(撮影・野上伸悟)
千代大龍(右)を送り出しで破る照強(撮影・野上伸悟)
千代大龍(右)を送り出しで破る照強(撮影・野上伸悟)

琴勝峰(4勝4敗)はたき込み千代翔馬(6勝2敗)
千代翔馬(左)はたたき込みで琴勝峰を破る(撮影・宮地輝)
千代翔馬(左)はたたき込みで琴勝峰を破る(撮影・宮地輝)

平戸海(4勝4敗)小手投げ竜電(4勝4敗)
平戸海(右)は小手投げで竜電に敗れる(撮影・宮地輝)
平戸海(右)は小手投げで竜電に敗れる(撮影・宮地輝)

隠岐の海(4勝4敗)寄り切り剣翔(1勝7敗)
隠岐の海(手前)は寄り切りで剣翔を破る(撮影・宮地輝)
隠岐の海(手前)は寄り切りで剣翔を破る(撮影・宮地輝)

一山本(4勝4敗)押し出し豊山(3勝5敗)

☆豊山「先手先手でいきたかった。(一山本は同学年で意識)向こうもあると思うし、自分も彼だけには負けたくない思いはある」

★一山本「張り差しは頭にあったけど、受けて浮き上がってしまった。(豊山とは同学年で)どうしても勝ちたいと思ったけど相手がうまかったですね」

豊山(左)は押し出しで一山本を破る(撮影・宮地輝)
豊山(左)は押し出しで一山本を破る(撮影・宮地輝)

水戸龍(4勝4敗)押し出し志摩ノ海(3勝5敗)

☆水戸龍(4勝4敗も)「良くないですね。良くない相撲がいっぱいあってどうしていいかはっきりしてないですね。1日1日頑張るだけです」

水戸龍(左)は押し出しで志摩ノ海を破る(撮影・宮地輝)
水戸龍(左)は押し出しで志摩ノ海を破る(撮影・宮地輝)

十両


英乃海(3勝5敗)寄り切り東龍(5勝3敗)
客席に飛び込む東龍(中央)(撮影・宮地輝)
客席に飛び込む東龍(中央)(撮影・宮地輝)