優勝争いの単独トップを走ってきた「1人大関」貴景勝が2敗目を喫した。小結琴ノ若との一番。突き放せず、最後は圧力負けで押し倒された。 関脇豊昇龍は1日だけの休場明けで錦富士を寄り切り、7勝目と勝ち越しに王手をかけた。9日目の相撲で左足首を捻挫。10日目は休場で不戦敗も、土俵に戻ってきた執念を発揮した。 優勝争い生き残りをかけた「2敗対決」は東前頭8枚目阿武咲が東前頭13枚目琴勝峰をすくい投げ。9勝2敗とした。


11日目の取組の模様を写真とコメントで振り返ります。 

大相撲初場所 全取組結果


十両


朝乃山(10勝1敗)寄り切り大翔鵬(9勝2敗)

朝乃山が初黒星、10連勝でストップ 1敗なら十両1場所通過で来場所幕内の可能性

全勝の朝乃山に土をつけた大翔鵬「気持ち的にはこっちの方が有利だと」上手を与えず寄り切る完勝

大翔鵬(左)に寄り切りで敗れる朝乃山(撮影・菅敏)
大翔鵬(左)に寄り切りで敗れる朝乃山(撮影・菅敏)

幕内


一山本(7勝4敗)送り出し欧勝馬(5勝6敗)

☆一山本 (引退した)松鳳山関が来ていたんで、良いところを見せられて良かったです。頭を下げてしぶとい相撲を取ってくる相手なので、しっかり起こそうと思って相撲を取れたのが良かった。(対戦した欧勝馬については)付け人についてもらったこともある。最初の対戦は気合入れて、勝てて良かったです。ここからよく4連敗とかして7勝8敗にしちゃうので、自分の相撲を取れるようにしたいです。

★欧勝馬(十両) 自分が弱いと分かったのでもっと稽古します。(一山本の元付け人で)付け人も務めていたので勝ちたかった。頑張ります。

欧勝馬(右)を送り出しで破る一山本(撮影・菅敏)
欧勝馬(右)を送り出しで破る一山本(撮影・菅敏)

千代翔馬(5勝6敗)寄り切り剣翔(4勝7敗)
千代翔馬(左)は剣翔を寄り切りで破る(撮影・河田真司)
千代翔馬(左)は剣翔を寄り切りで破る(撮影・河田真司)

水戸龍(4勝7敗)浴びせ倒し平戸海(7勝4敗)

☆水戸龍 あきらめなくて良かった。(あきらめそうになることは)いっぱいありました。(平戸海は)力が強くて、こっちが力負けしてしまいましたよ。一気に覚悟していくしかないと思いました。これで前に出ていって負けたらしょうがないと思って、出ていきました。勝てて良かった。星の数とか関係なくやれることをやっています。(体は元気ですか)ノーコメントです。(返り入幕について)全然ダメですね。気持ちでは勝てると思っていましたけど、体がついてこなくて。(十両1場所で返り入幕したことに)自分的には運が良かったです。(平戸海には3戦全勝)全くやりやすいとか思ったことないです。小さくて動きもよくて、力強くてやりにくい相手です。その日、その日と運が良くて勝てちゃってます。

平戸海(右)を浴びせ倒しで破る水戸龍(撮影・菅敏)
平戸海(右)を浴びせ倒しで破る水戸龍(撮影・菅敏)
平戸海(右)を浴びせ倒しで破る水戸龍(撮影・菅敏)
平戸海(右)を浴びせ倒しで破る水戸龍(撮影・菅敏)

碧山(6勝5敗)はたき込み宝富士(7勝4敗)

☆宝富士 (相手の立ち合い変化は)あせりました。一応、頭には入れていたけど、変化してこないとは思っていた。さすがに3日連続はないだろうと。体がよく反応してくれた。あきらめず最後までとろうと、それがよかったんじゃないですかね。今日はどうしても勝ちたかった。(近大元監督の)伊東監督の命日だったので、強い気持ちがあった。最後の粘りは監督に助けられた気がします。

碧山(右)をはたき込みで破る宝富士(撮影・菅敏)
碧山(右)をはたき込みで破る宝富士(撮影・菅敏)

東龍(7勝4敗)上手投げ遠藤(7勝4敗)
東龍(手前)を上手投げで破る遠藤(撮影・河田真司)
東龍(手前)を上手投げで破る遠藤(撮影・河田真司)
東龍(奥)を上手投げで破る遠藤(撮影・菅敏)
東龍(奥)を上手投げで破る遠藤(撮影・菅敏)

千代丸(3勝8敗)押し出し王鵬(1勝10敗)
王鵬(右)にのど輪で攻める千代丸(撮影・菅敏)
王鵬(右)にのど輪で攻める千代丸(撮影・菅敏)

阿武咲(9勝2敗)すくい投げ琴勝峰(8勝3敗)

☆阿武咲 組んでしまったんですけど、落ち着いて取れました。本当はもろ差しにいきたかったんですけど、相手も右をかためてきてたので左が入らなかった。右から振ったときに相手が崩れたのが分かったので、しっかりいきました。集中して取れていると思います。(対戦した琴勝峰については)ものすごく柔らかくて、粘りのある力士だと思います。土俵に上がったら、やることは変わらない。(2桁白星まであと1勝)1日一番しっかり相撲を取ることだけを考えています。

★琴勝峰 右が入って勝ち急いでしまった。左は遊んでいたんで、甘い部分が出てしまった。最後までしっかり相撲をとることが大事。その意識で頑張りたい。

琴勝峰(手前)をすくい投げで破る阿武咲(撮影・河田真司)
琴勝峰(手前)をすくい投げで破る阿武咲(撮影・河田真司)
琴勝峰(右)をすくい投げで破る阿武咲(撮影・菅敏)
琴勝峰(右)をすくい投げで破る阿武咲(撮影・菅敏)
阿武咲にすくい投げで敗れる琴勝峰(撮影・河田真司)
阿武咲にすくい投げで敗れる琴勝峰(撮影・河田真司)

(6勝5敗)突き出し宇良(6勝5敗)
宇良(右)を突き出しで破る輝(撮影・菅敏)
宇良(右)を突き出しで破る輝(撮影・菅敏)

琴恵光(6勝5敗)寄り切り妙義龍(4勝7敗)
妙義龍(奥)を寄り切りで破る琴恵光(撮影・菅敏)
妙義龍(奥)を寄り切りで破る琴恵光(撮影・菅敏)

北勝富士(6勝5敗)押し倒し隆の勝(5勝6敗)

★北勝富士 残り4日なので。勝っても、負けても自分の相撲を取れれば星がついてくると思うので、集中して頑張ります。

北勝富士(右)を押し倒しで破る隆の勝(撮影・菅敏)
北勝富士(右)を押し倒しで破る隆の勝(撮影・菅敏)
北勝富士(右)を押し倒しで破る隆の勝(撮影・菅敏)
北勝富士(右)を押し倒しで破る隆の勝(撮影・菅敏)

錦木(7勝4敗)突き出し玉鷲(8勝3敗)

★錦木 圧力がだいぶ強かったです。残すことはできても、自分から攻めることができなかった。とりあえず一番を勝って、勝ち越しを決めたいです。

☆玉鷲 自分の考えた通りの相撲ができてよかった。押していきながら、引いたりとかしないように、しっかり前に。はたかれてもいいから、自分の相撲を取る。それができてよかったです。最後までよかったと思います。(勝ち越しだが)明日はまたしっかり頑張りたいなと思います。

錦木(手前)を突っ張りで攻める玉鷲(撮影・河田真司)
錦木(手前)を突っ張りで攻める玉鷲(撮影・河田真司)

御嶽海(5勝6敗)押し出し竜電(6勝5敗)
竜電(左)は御嶽海を押し出しで破る(撮影・河田真司)
竜電(左)は御嶽海を押し出しで破る(撮影・河田真司)

翔猿(4勝7敗)勇み足阿炎(6勝5敗)

☆翔猿 相手の足が見えていた。内容は良くないですけど、連敗を止められて良かったです。思いっきり頑張ります。

阿炎(右)の勇み足で翔猿に軍配が上がる(撮影・河田真司)
阿炎(右)の勇み足で翔猿に軍配が上がる(撮影・河田真司)
阿炎(左)を勇み足で破る翔猿(撮影・菅敏)
阿炎(左)を勇み足で破る翔猿(撮影・菅敏)

大栄翔(7勝4敗)突き落とし若元春(6勝5敗)
若元春(下)を突き落としで破る大栄翔(撮影・菅敏)
若元春(下)を突き落としで破る大栄翔(撮影・菅敏)

明生(4勝7敗)寄り切り翠富士(5勝6敗)
翠富士(右)の張り手を受ける明生(撮影・菅敏)
翠富士(右)の張り手を受ける明生(撮影・菅敏)

佐田の海(3勝8敗)押し出し正代(5勝6敗)
佐田の海(右)を押し出しで破る正代(撮影・菅敏)
佐田の海(右)を押し出しで破る正代(撮影・菅敏)

錦富士(3勝8敗)寄り切り豊昇龍(7勝4敗)

☆豊昇龍 勝ってよかった。まわしを取ることしか考えていなかった。しっかりこらえて、集中がよくできた相撲かなと思います。最後までやります。

錦富士(左)を寄り切りで破る豊昇龍(撮影・河田真司)
錦富士(左)を寄り切りで破る豊昇龍(撮影・河田真司)

若隆景(5勝6敗) 霧馬山(7勝4敗)

☆霧馬山 立ち合いが思った通りいけなかった。でも流れで勝ってよかった。(若隆景とは出稽古で)いつも荒汐部屋で胸を合わせています。残りも1日1番、相撲を取るだけ。(貴景勝との12日目は)いつも通り、自分の相撲を取るだけ。

霧馬山(手前)にとったりで敗れる若隆景(撮影・河田真司)
霧馬山(手前)にとったりで敗れる若隆景(撮影・河田真司)

琴ノ若(5勝6敗)押し倒し貴景勝(10勝2敗)
貴景勝(左)と激しくぶつかり合う琴ノ若(撮影・河田真司)
貴景勝(左)と激しくぶつかり合う琴ノ若(撮影・河田真司)
琴ノ若(左)は貴景勝を押し倒しで破る(撮影・河田真司)
琴ノ若(左)は貴景勝を押し倒しで破る(撮影・河田真司)
琴ノ若に押し倒しで敗れ、険しい表情を見せる貴景勝(撮影・河田真司)
琴ノ若に押し倒しで敗れ、険しい表情を見せる貴景勝(撮影・河田真司)