日本相撲協会の八角理事長(60=元横綱北勝海)が、うっ血性心不全で亡くなった錣山親方(元関脇寺尾)の訃報から一夜明けた18日、コメントを発表した。2人は同じ昭和38年(1963年)生まれで、他に横綱双羽黒、大関小錦、関脇琴ケ梅ら、人気、実力を兼ね備えた力士が多く「花のサンパチ組」と称された。1985年(昭60)秋場所の初顔合わせは、小結の保志(北勝海に改名前のしこ名)が、西前頭2枚目の寺尾に寄り倒しで敗れた。だが2度目の対戦からは北勝海(保志)が11連勝。通算では不戦勝による1敗を含め、北勝海の19勝6敗だった。

八角理事長はこの日午後、高田川親方(56=元関脇安芸乃島)、藤島親方(51=元大関武双山)とともに、東京・江東区の錣山部屋へ弔問に訪れた。八角理事長と藤島親方のコメントは以下の通り。

◆八角理事長

「突然の訃報に接し、ただただ驚いております。『花のサンパチ組』として出世を競い合ってきました。回転の良い突っ張りからの真っ向勝負で、何度か苦杯をなめたこともありました。現役を長く務められ、師匠としても、関脇阿炎、小結豊真将など多くの力士を育て、相撲道の継承と発展に尽力されました。まだ60歳と若く、阿炎をはじめとする部屋の力士の成長を見届けたかったかと存じます。生前の功績を偲(しの)び、謹んでご冥福をお祈り申し上げます」。

◆藤島親方

「僕らの世代にとっては大スターの方。残念でならない」。