大関豊昇龍が「他力」で逆転優勝と綱とりの可能性をつないだ。優勝を争う尊富士との一番。鋭い立ち合いでもろ差しになると一気の攻めで寄り切った。「いいと思いますね。(狙い通りかに)はい。集中してやりきりました」と充実の表情を浮かべた。

先場所は大関琴桜との相星決戦で迎えた千秋楽。今場所は単独首位を守った金峰山が落ちてこない限り、優勝のチャンスはない。「(優勝争いは)特に意識していない。1日一番だし、そこに結果がついてくればいい。とにかくけがなく集中して頑張りたいと思います」と言葉をつむいだ。

本心はもちろん「逆転」を狙う。おじさんの元横綱朝青龍に番付で並ぶ絶好のチャンス。「なんでいつもおじさんと比べられるんだ!?」とも話す。朝青龍のおいっこではなく、豊昇龍としての名前と地位を確立する。逆転優勝には金峰山が敗れた上で、優勝決定戦までもつれ込むしかない。「明日の一番だけに集中してやります。結果はどうなるか分からないけど」。その答えは神のみぞ知る。

横綱照ノ富士が引退し、番付最上位の大関としてただ1人、優勝争いに絡んできた。23年秋場所の新大関から9場所で2桁勝利6場所と大関の務めを果たしている。その視線にとらえるのは番付最高位。他力でも可能性にかける。【実藤健一】

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