大相撲夏場所は11日目(21日)から終盤戦に入る。疲れが出る時期だからだろうか、10日目の取組後、関取衆が家族への感謝を口にする場面があった。

東前頭2枚目の阿炎(31=錣山)は6勝目を挙げた後、集中力を保てている要因について聞かれると、こう答えた。

「私生活で、奥さんが気にしてくれる。僕は気にしなくていいと言ってるんですけどね。自分がしゃべりだしたら、付き合ってくれる。向こうは寝不足だと思うんですけど…。奥さんのおかげです」

報道陣の質問が一段落するのを待って「大丈夫ですか?」と確認し、さっそうと支度部屋を後にした。

関脇霧島(29)は9日目の取組で顔面から土俵に落ちていた。先に手をつかない執念が白星につながった。10日目は、大関琴桜に勝って7勝目。右のほおには、前日に負った擦り傷がくっきり残っていた。

傷の話題に及ぶと、霧島は9日目に帰宅した後のことを話し始めた。

「一番痛がってるのは娘。すごい心配してくれて、家に帰ったら(顔を打ち付けた場面を)まねしてた」。表情は自然と和らいでいた。

「動画で見たら、よくケガなく終わったと思った」と振り返っていたので、「これはケガに入らないんですか?」と聞いた。すると、「ケガに入らない。逆にいい男になった」と言って笑っていた。【佐々木一郎】