乃木坂46、4期生の林瑠奈です。



「大したことない」



この言葉をよく使うという人、

多いんじゃないだろうか。



A 「え!今日までの書類もあるのに、

これも明日までなの!? 大変だねぇ」


B 「いやいや!大したことないです!」



私もよく使うし、

身の回りでもよく聞くこの言葉。



大したことない : 程度が軽く、問題ないこと



日本語特有の色々な意味を含む言葉、

そして受け取り方もさまざまだ。



実際、本当に大したことないと

感じているときにもこの言葉は使うし、

大したことあっても使う。



使うときの配慮もあった方が

いいとは思うが、

より大切なのはこの言葉を

受け取るときだと思うのだ。



問題は「大したことない」が

何に向けられているか。



自分が成し遂げたことを

本当に大したことないと思っているときは、

勿論自分に向けた言葉だ。



それほど難しくなかったり、

気持ちや時間に余裕があって

苦を感じることなくこなしたとき、

そのままの真っ直ぐな意味で

「大したことない」が使われる。



しかし、これは話す相手に

向けられている場合もあるだろう。



「正直自分にとっては

大したことあると思っているけど、

この人にとっては

全然大したことじゃないよなぁ。

自分より仕事できるし、

〝こんなことで?〟って思われても嫌だから

大したことないって言っておこう」



こんな深い胸の内が

たった一言に隠れていることだってある。



相手を気遣って、

あえて「大したことない」という言葉を使う。



謙遜する場合にも使うし、何も意識せず

口癖のように出てくるときもある。



でもどれも同じ

「大したことない」という言葉に変わりない。



言葉を受け取るとき、相手の真意を

全て汲み取ることはできないけれど、

言葉の裏を感じ取ってさりげなく

手を差し伸べられたら乙なものだろう。



世の中大したことしかない。



〝自分にとっては〟とか

〝相手にとっては〟みたいな

程度をはかる表現を

嫌味なく伝えるのも難しい、大したことだ。



だからこそ、色々な解釈ができる言葉を

使うのだろうと思う。



気持ちを隠そうとする人も多いから

注意深く耳を傾けていなければ

気づけないことばかり。



話してはみたものの、

今の私の言葉も大したことない。

(ニッカンスポーツ・コム「乃木坂46林瑠奈 負けるな!しょげるな!乗り遅れるな!」)