3月3日にアップした当欄の記事で、スマホのショートメール(SMS)あてにきた「法的手続きに移行します」などと書かれた不審メールの話を書いたばかりだが、数日前(3月26日)、今度は「佐川急便」の宅配不在通知を偽装したと思われるショートメールが届いた。

「お客様宛にお荷物のお届けにあがりましたが、不在の為持ち帰りました。下記よりご確認ください」

と書かれており、最後に「sagawa」という文字が入った、クリックを誘引するかのようなリンク先アドレスが添付されていたのだ。

「電話、メール、LINEが1日中、だれからもこないのが夢」というささやかな目標を実現するため日々頑張っているところなので、迷惑メール業者のかたは今後一切、連絡をしないでいただきたい
「電話、メール、LINEが1日中、だれからもこないのが夢」というささやかな目標を実現するため日々頑張っているところなので、迷惑メール業者のかたは今後一切、連絡をしないでいただきたい

以前も書いたが、パソコンのメールや携帯メールあての迷惑メールは無数にくるためほとんど気にも留めなくなったが、ショートメールでくるパターンは筆者の場合、記憶する限り「法的手続き云々」の過去1回しかなく、今回が2回目だったため、妙に気になり、反応してしまったのだ。

また、連絡先を登録している宅配業者から、携帯メール宛てに配送不在通知がくることは時々あるため、この「佐川急便偽装(と思われる)ショートメール」に関しては一瞬、「本物の佐川急便からのショートメールかな…」と思いかけてしまい、あわや「sagawa」という文字が入った添付アドレスを、何の気なしにクリックしそうになってしまったから、危なかった。

仮に、寝る直前の、うとうとした意識状態で同ショートメールを開いていたら、深く考えずにクリックしていた可能性も十分あったかと思われる。

アドレスをクリックしないまま、恐らく悪質メールだろうと思いつつ、さっそくネットで調べてみると、これに類似した「佐川急便偽装メール」はすでに昨夏ごろから問題化していた模様。内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が昨年7月、ツイッターで「佐川急便を名乗るメッセージに注意」「ショートメッセージ(SMS)で、佐川急便からの不在通知ほか各種案内を装い、マルウェアをダウンロードさせようとする攻撃が報告されています」として注意を呼び掛けていたから、筆者宛には「ついにきた」という感じか。

そして、ここにきてまた同種の事案が急増しているのか、筆者あてに当該ショートメールが届いた前日にあたる今年3月25日には、佐川急便株式会社が公式サイトで正式に「佐川急便を装った迷惑メールにご注意ください」「当社ではショートメールによるご案内は行っておりません」と注意を呼び掛ける事態になっていた。

ちなみに、この偽装ショートメールのアドレスをクリックすると、スマホに勝手に悪質なアプリが導入されてしまうなどの被害が発生することがあるらしい。

ただ、ショートメールなので、送信元の携帯電話番号も表示されている。筆者のもとにきたショートメールも「090」で始まる番号だった。そこでとりあえずさきほど、非通知でその番号に試しにかけてみたのだが、「おかけになった電話番号は現在使われておりません」というアナウンスが流れるのみだった。

何はともあれ、この手の怪しいメールがスマホのショートメールに届いたのは今月初めの「法的手続き云々」が初。1カ月もたたずにまたもきたということは、今後もどんどん増えていくことが考えられる。

ショートメールに対する筆者の苦手意識(※誰も興味ないとは思いますが、理由などは3月3日アップの当欄記事に記述)がまたも増大した格好で、ショートメール宛ての悪質メールが今後も続くようだと、前述のように、どこかでついひっかかってしまうリスクもありそうだ。

というわけでそろそろ、2台保有しているスマホのショートメール機能を完全に停止することも検討している。【文化社会部・Hデスク】