櫻坂46藤吉夏鈴(21)が、明日28日発売の新曲「Start over!」で自身初の表題曲センターに立つ。独自の世界観を表現したMV(ミュージックビデオ)が話題で、開放的なパフォーマンスでファンを魅了している。一見控えめでおとなしそうだが、「とにかく新しいことがしたい」と刺激を求める一面も持つニュースター候補だ。【横山慧】

美しい瞳でカメラを見つめる櫻坂46藤吉夏鈴(撮影・宮地輝)
美しい瞳でカメラを見つめる櫻坂46藤吉夏鈴(撮影・宮地輝)

センター発表を振り返って「あまり前に立って『みんな、行くぞ!』ってタイプでもないので、『来ちゃったか…』って感じでした。そういう柄じゃないと思っていたので」と苦笑した。「でも、ありがたい気持ちもありました。ファンの方からは『表題曲のセンターに立つ姿が見たい』っていう言葉も届いていましたし、私のことを好きでいてくれる方は喜んでくださるんだろうな、と思いました」とほほ笑んだ。

「田村保乃は、すごく喜んでくれました。発表が終わった直後に『絶対夏鈴ちゃん(がセンター)だと思った~!』って言ってくれたのがすごくうれしかったです」

「Start over!」のMVで、独特の世界観に没入したようなパフォーマンスが話題だ。「お仕事の現場で皆さんが『見たよ』って言ってくださったり、身近なスタッフさんもすごく褒めてくださるので、ありがたいです」と感謝した。撮影では監督の加藤ヒデジン氏や、振り付けのTAKAHIRO氏らと何度も話し合ったという。「とにかくずっといっぱい話し込んで作った印象があります」と明かした。

同曲について「今までの櫻坂46の楽曲に比べて、より人間らしいというか。『生命』って感じがする曲です」と説明。6月1日には全国ツアー千秋楽で初披露した。「変に重い意味ではなく、自由って、普段からあるようでないじゃないですか。シンプルに、あんなに自由さを感じたのは初めてでした。見た方々にも、自由に解釈して楽しんでいただければと思います」と呼びかけた。

優しい笑みでカメラを見つめる櫻坂46藤吉夏鈴(撮影・宮地輝)
優しい笑みでカメラを見つめる櫻坂46藤吉夏鈴(撮影・宮地輝)

18年11月加入の二期生。櫻坂46改名後のファーストシングル「Nobody’s fault」(20年12月)ではカップリング曲のセンターに抜てきされた。ただ、3枚目シングル「流れ弾」(21年10月)でポジション最後列のいわゆる「BACKS」も経験した。「同じ場所にいたくないタイプの人なので、ポジションが転々としているほうが私っぽくていいかな、って居心地の良さを感じていました」と述懐した。

「だからこれからも、いろんな場所にいる人でありたいです。グループでも、グループ外でも、とにかく今は新しいことをもっとやってみたいです」

テレビ朝日系「あざとくて何が悪いの?」内の「あざと連ドラ」では本格的な演技に初挑戦し、主演も務めるなどソロの活動でも存在感を発揮している。「ありがたかったです。楽しくてワクワクしました」と感謝した。櫻坂46としては7月、パリで開催される「Japan Expo Paris 2023」で初の海外ライブも控える。

「櫻坂46も海外っていう初めてのことに挑戦しますし、この夏はグループでも個人でも、もっと初めてのことをやれる時期にしたいです。すごく、すごく刺激を求めています」

独特の雰囲気を持つ21歳は、まだまだ何にでも化けそうだ。

◆藤吉夏鈴(ふじよし・かりん)2001年(平13)8月29日、大阪府生まれ。18年8月に「坂道合同オーディション」に合格、同11月に欅坂46(現櫻坂46)に加入。愛称「夏鈴ちゃん」。165・1センチ。血液型A。